植城微香、念願の配信デビューを経て思い描く“夢”と“未来”とは?「限界を作らずにいきたいです」
2018年、19歳で路上ライブを中心に音楽活動を始めた植城微香さん。洋楽に影響を受けたスケールの大きな楽曲と華のあるステージングが魅力のシンガーソングライターです。
2019年には、テレビ朝日系『ミュージックステーション』で、年間150本のライブを行うシンガーソングライターと紹介されるなど、早くも注目を集めました。2021年末には、日本テレビ系『歌唱王~歌唱力日本一決定戦~』にて、番組史上初のギター弾き語りスタイルで出演し、鮮烈な印象を残しています。そして今年6月15日、初の音源「24 hours」で、配信デビューを果たしました。
今回は、そんな植城さんに、「24 hours」の制作秘話や、ご自身の音楽のルーツ、シンガーソングライターとしての目標など、様々なことについて伺いました。
ーー植城さんは、6月15日から配信スタートの「24 hours」が、ご自身にとって初の音源リリースとなるということですが、今の心境をお聞かせください。
嬉しい!という感情で心が満たされています。この「24hours」のレコーディングが終わってから、自分で軽く一万回くらいは聴いたと思います(笑)
それほど自分でもお気に入りで自信のある曲なので、この曲がどこでもいつでも誰でもすぐ気軽に聴けるデジタルリリースという形で、いつも応援してくれているみんなのもとに、そして新しく出会う方に届けられると思うと、嬉しくてにやけてしまいます。
ーー「24 hours」の歌詞には、失恋の切ない思いが描かれていますが、今回の歌詞に込めた思いや、特にお気に入りのフレーズがあれば教えてください。
現代を生きる人が「それな!」と小さくつい呟いてしまうくらいリアルな歌詞にしたかったので、駅前のカフェとか、インスタとか、“いいね!”とか、身近にあるものを歌詞に使いました。
私が言ってやったぜ!と思っている歌詞が、Cメロ部分の”時間が解決してくれるなんて嘘だ”という歌詞です。
私の友達が失恋したと話してくれた時に『時間が解決してくれるとか嘘よな』って返したんです。その返事が合ってるのか不安になったんですが、友達が『そう!そうやねん!』って涙目で言ったのを覚えていて。
それをあえてCメロのラストサビ前、1番盛り上がる部分にこの歌詞を入れました。この曲の裏テーマでもあります。
ーー「24 hours」のサウンド面・メロディへのこだわりはありますか?
1番こだわったのはサビのアタマです。サビ感満載のサビにしたいと思い、”トゥトゥトゥ”と連続させた音から入る形にしました。
この曲は失恋の歌詞なのに明るくて、疾走感やスピード感のあるメロディなんですが、それは「あなたのことを考えてしまって居ても立っても居られない」「この世界中を走りながら24時間あなたを探している」ようなイメージを表現したかったからです。
ーー6月11日には、京セラドーム大阪にて、オリックス・バファローズvs阪神タイガース戦の試合前セレモニーで国歌独唱されました。たくさんの方が植城さんの歌声を聴いたと思いますが、この舞台を終えて、どのような心境ですか?
少し昔の話になるんですが、2020年の12月17日に、熱い今後の打ち合わせをして、“よっしゃあ、これからがんばるぞー!”と心が燃えすぎていたことがありました。その日たまたま電車が何かのトラブルで私の帰る方向の電車だけ止まってて、でも燃えてる心は止まらないわけで(笑)
どうしようかと思い線路図を見ていたらドーム前駅という駅が目に入って、“よし!京セラドームに行こう!”となって。京セラドームを見上げながら、いろんな想いが溢れ出して。涙を流しながら『京セラドームに立てよ!自分!』と日記を残したことがあったんです。
だからまず1番最初に、“一つ夢叶った。”と思いました。そして絶対ここに私のお客さんを連れて来たいと思いました。
それと、まだまだ自分の実力不足で完璧な国歌独唱はできなかったので、悔しいとも思いましたね。“自分の立てた目標に合うような自分にならないと”と、さらに奮い立たされた日でした。
ーー植城さんが音楽に興味を持つようになったきっかけは何だったのでしょうか?
小さい頃からヒップホップダンスを習っていて、洋楽に合わせて踊っている中で、音楽が大好きになっていきました。
それと、小さい頃、お母さんがDREAMS COME TRUEのライブに連れて行ってくれたんです。そこで見たパフォーマンスや歌唱、舞台ステージや、キラキラの照明、セットの動き、そして周りのお客さんが感動して涙している姿を見て、私も音楽をやりたい!と思いました。
ーー2018年、植城さんは当時19歳で路上中心に音楽活動をスタートしていますが、路上ライブを主な活動の場に選んだ理由は何ですか?
新しいファンの方に出会うためです。
学校の帰り道とか、仕事終わりとか、お買い物終わりとか、ユニバ帰りとか、普段ライブハウスや音楽フェスに足を運ぶ機会があまりないという方に逢いに行きたいし、自分をもっと知ってもらいたいと思っています。
いつも『あぁ私は今日あなたに出会うためにここで歌を歌って待ってたんだよ〜』という気持ちになります。これからもどんどん新しい方にも知ってもらって、いつも応援してくれているファンの方と一緒に大きい会場に連れて行きたいです。
ーーこれまでの活動の中で、ターニングポイントだと思う出来事は何ですか?
やっぱり『歌唱王』に出演させてもらったことですかね。
ちょうどその頃は、上手く歌うためにはどうしたらいいか、人に響く歌はどんな歌か、いいライブって何か…みたいな、音楽に深く潜り込むように自分の中で正しい答えを探して迷っていた時期でしたが、『歌唱王』の審査期間や本番のステージを通して、歌を届けるためにはもっと心を軽くして羽伸ばして自分が心から楽しまないと、と学びました。
そして見ていただいた方から感動しましたなどのコメントをたくさんもらって、すごく単純な言葉になりますがすっごく嬉しかったし、そんな嬉しい気持ちにしてくれたあなたを私がしてもらったよりもっと嬉しい気持ちにさせたい!と思いました。
たくさんのカメラや照明で溢れたテレビのステージセットがキラキラしていることにドキドキしたことを忘れられないし、ライブ前はあの『歌唱王』のステージセットを思い出しています。モチベーションをとても上げてもらった、大きなターニングポイントです。
ーーご自身について、強みだと感じていることや、“ここは誰にも負けない”と自信を持っていることはありますか?
ギャップですかね。自分で言うなよって感じですが(笑)
私はかっこいい曲やかっこいいステージが好みで、しかもいつもかます!かます!と熱い言葉ばかり言ってるので、強くて怖い人だと思われがちなんです。でもMCで話すところを見てもらうと、あれ!怖い人じゃないんだ!と思ってもらえるようなギャップがあるという自信はあります!(笑)
ーー植城さんは洋楽に影響を受けているそうですが、憧れのアーティストや目標にしている方などがいらっしゃれば、教えてください。
影響を受けたアーティストはOne Directionです。中学3年間はOne Directionでできていると言っても過言ではないくらい。
学校でも休み時間ずっとその話をして、お昼休みに流れる曲がOne Directionの日には、少しでも静かなところに行って曲を聴きたくて、誰もいない空いてる教室に友達とこもったりしてました。学校が終わって家に帰ったらOne DirectionのYouTubeをずっと見ていましたね。
高校もOne Directionが何を言ってるのか知りたくて英語科のあるところを選んだんです。私も誰かの人生に影響が及ぶほどハマってしまうような音楽を作りたいですね。
ーー作詞作曲をする上で大切にしていることは何ですか?
大切にしていることは“気持ちいいかどうか”なので踊りながら作ることも多いです。「24 hours」も、元バイト先の屋上を店長にお願いして貸してもらって作ったんですよ。凄い広い屋上なのですが、踊りまくりながらサビアタマのメロをまず作ったのを覚えています。
ーー植城さんは他のアーティストのカバーなどもされていますが、カバーをする上で心がけていること・意識していることはありますか?
アーティストご本人への尊敬を忘れずに、私なりに少し斬新で、新鮮な音でカバーアレンジさせてもらうようにしています。
例えば、超激しくてかっこいい系の曲だったら、あえてエモく、優しく、バラード調にしてみたり、逆にバラードだったらちょっとおしゃれでかっこいいアップテンポの曲にアレンジしてみたり。やっぱりせっかくカバーする時は“こんな一面も持ってるんだ、この曲!”と新しい顔を探してあげるのが楽しいですし、聞いてくれる人も楽しんでもらえるんじゃないかなと思っています。
ーー音楽活動を続ける上でモチベーションになっていることは何ですか?
ファンの方からもらう言葉や、SNSのコメントです。お手紙とかもらった時はもう嬉しくて嬉しくて。コロナ禍になってから始まった配信ライブでのコメントとかも後で全部見れるのですが、嬉しいコメント全部コピーして部屋に飾りたいくらいです。
救われましたって言葉に救われるし、感動しましたって言葉に感動させられて。がんばってください!の言葉でどんだけがんばれるか!という話だし、あまり無理せずがんばりすぎないでね、の言葉でどれだけがんばろうって思えることか。本当に感謝でいっぱいです。
ーー今後はライブへの出演も決まっていますが、意気込みなどあれば、お聞かせください。
国歌独唱をさせていただいて、デジタルリリースもさせていただき、その後のライブとなるので、この勢い引き連れてみんなのもとに現れたいなと思っています。
それと、このリリースに向けてTikTokライブを沢山していたのですが、そこで新しく出会ってくださったファンの方もいて、初めて私のライブに来てくださる方もいると思うので、いつもの植城微香全開のステージで楽しんでもらえるよう、練習沢山がんばります!
デジタルリリース後、みんなと会えるの楽しみにしてます!
ーー今後チャレンジしてみたいこと・挑戦してみたいことはありますか?
わたしの曲がダンスミュージックに近いので、ワンマンライブなどではダンスを取り入れたりしてみたいです。
あとは私は低音が大好きなので、私のギターとベースのベースセッションみたいなこともライブでしてみたいですね。
ーーシンガーソングライターとして叶えたい夢は何ですか?
大阪城ホールライブ、武道館ライブ、この前国歌独唱で立たせてもらった京セラドームライブ、Mステ、紅白歌合戦…言い出したらキリがないほどありますが、とにかく天井を、限界を作らずにいきたいです。そしてそこにみんなを連れて行きたいです。そこで一緒に笑って、鼻水垂らしながら一緒に泣きたいです。
ーー最後に、ファンの方にメッセージをお願いします。
本当にリリース、待っていてくれてありがとう。自信を持って“爆弾曲”と言える、そんな曲が出来ました。たっくさん聞いてもらえたら本当に嬉しいです。
いつも支えてもらいっぱなしなので、この曲がいつでもどこでも、みんなを楽しい気分にして支えられますように。24時間、みんなのこと思ってます!
【ライブ情報】
★7月6日(水)
会場:心斎橋JANUS(大阪)
時間:開場18:00/開演18:30
料金:前売り2800円/当日3300円(D別)
出演:kiho/村瀬真弓/KITANO REM/植城微香/ayano.
★7月22日 (金)
会場:南堀江knave(大阪)
時間:開場18:00/開演18:30
料金:前売り2500円/当日3000円(D別)
出演:下北姫菜/植城微香/高島美稀/瀧本りおな
★8月9日(火)
『HUG ROCK FESTIVAL 2022 ハグの日』
会場:渋谷宇田川町界隈10会場+α(東京)
時間:開場11:00/開演11:20
一般料金:前売4500円(D込)/当日5000円(D込)
学生・女性料金:前売3000円(D込)/当日4000円(D込)