日向坂46卒業発表の富田鈴花、同期・松田好花とのユニット“花ちゃんズ”の軌跡と深い信頼関係
ギターの弾き語りという得意分野を活かしながら、日向坂46の中で独自の存在感を築いてきた花ちゃんズの2人。彼女たちが披露してきた楽曲の中でも、広く知られているのはやはり初のユニット曲「まさか 偶然…」ではないだろうか。アコースティックギターの音色が美しいこの曲は、富田の芯のある歌声と、松田の柔らかく包み込むようなハーモニーが印象的なナンバー。松田が休養から復帰した2020年末のライブ『ひなくり2020~おばけホテルと22人のサンタクロース~』でのパフォーマンスで話題になった楽曲でもある。感動的な演出で届けられた「まさか 偶然…」は、今なお多くのファンの胸に残っているはずだ。
そんな2人の信頼関係はとても深いようで、富田が自身のブログにて松田の誕生日に寄せていた、「辛くて悔しいこともたくさんあったし、 でも今も、そんな事を話せる仲でいてくれてありがとう」というメッセージには、2人が支え合いながらここまで歩んできた年月が感じられる。一方の松田も過去のブログで、「鈴花は気付けばいつも近くにいてくれてとっても大切な存在です」「鈴花の何事にも真面目で真剣な姿を見ると、私も頑張ろうと思うことができます!!」とコメントしており、お互いをかけがえのない存在だと思っていることが伝わってくる。
卒業を発表したブログの中で、「これまでの活動を通じて、 人に何かを『届ける』ということの尊さを実感しました」「その中でお芝居という表現方法に強く惹かれるようになりました。」と新たな夢に向かって踏み出す決意を語っていた富田。一方、松田は自身がパーソナリティを務める『日向坂46・松田好花のオールナイトニッポンX(クロス)』(ニッポン放送)にて、富田の卒業は、「ホントに寂しい」と心境を吐露しながらも、「選択を尊重して、幸せになってほしい」とエールを送っていた。花ちゃんズとして共に歩んできた歴史があるからこそ、富田が旅立った後も、2人の絆は変わらず繋がっていくのではないだろうか。
花ちゃんズの2人が示したのは、ユニットとしての技術や表現力だけでなく、“補い合うことで生まれる強さ”という信頼の形だったのかもしれない。富田の卒業以降はそれぞれのステージで歩みを進めていくことになるが、彼女たちのハーモニーはファンの中で響き続けることだろう。