磯山純、こだわりの新アルバムが完成&地元・茨城への想いや支えてくれるファンにメッセージ「幸せでいてくれたら」
茨城県水戸市出身のシンガーソングライター・磯山純さん。
ワンマンライブを行えば1500人規模をソールドアウト、自主開催した野外フェスでは延べ2万人の動員を記録するなど、冠番組も持っている地元水戸・茨城では絶大な支持を得ています。
コロナ渦で持ち前のライブが制限される中、積極的に配信での活動に取り組んできた磯山さん。そんな彼が”全力”の文字通り精魂込めて作り上げたフルアルバム『Sing for you』が12月24日にデジタルリリースされます。
今回は、そんな磯山さんに、アルバム制作について、そこに込めた思い、コロナ禍での音楽への関わり方、地元・茨城への思いなどを伺いました。
ーーアルバムリリースおめでとうございます。まずは、アルバムが完成された今のお気持ちを聞かせてください。
素直に嬉しいです。
重く捉えられてしまうかもしれませんが、生きてるうちにこうして形として残せるものを作れたことがとても嬉しいことだなと想っています。
ーーアルバムタイトルにもなっている楽曲『Sing for you』が収録されていますが、アルバムタイトルと楽曲、どちらが先に出来たのでしょうか?また、この楽曲をリード曲とタイトルにした理由も伺えますでしょうか。
楽曲が先です。
狭義的かもしれませんが、この状況下になっても変わらず、僕の音楽を聞き続けてくれた方々、繋がってくれた方々がいました。
その活動の中、生活の中で、その方々と過ごせたことを残しておきたい、感じていること、伝えたいことを残したいと思い、曲を作りました。
それらは結局、すべての曲に通ずる想いだったのでアルバムタイトルにしました。
ーー曲順の構成などでこだわった点やイメージされた思いなどありましたらお聞かせください。
日が昇り、照らされて、沈み、星が出たり出なかったりして、また日が昇る。
そんな大きな流れに委ねられるようなイメージにできたらと思いました。
ーー今回のアルバムには、松田聖子さんの楽曲などを手がけたプロデューサー・小倉良さんを迎えています。プロデュースの経緯はどのような流れだったのでしょうか?
小倉さんのラジオ番組に呼んでいただいたのがきっかけです。
僕も、LuckyFM茨城放送さんで7年くらいレギュラー番組をやらせていただいているのですが、当時のディレクターさんから、「
小倉さんから『茨城で歌ってる子いるでしょ?ゲストに呼んでよ』って言われました。どうですか?」と言われました。
「それ本当に僕なのかな?」と思いながらも、スタジオにおじゃまして、番組にゲストで呼んでいただきました。
そこで僕がバンマスを探してることを伝えて、お願いしたんです。その後、いろいろ話が盛り上がり「じゃあ一緒に曲作ろう!アルバムも作ろう!」と話が進んでいきましたね。
ーー作詞作曲を小倉さんと共作された楽曲もあります。小倉さんとの音楽制作はどのようなものでしたか?エピソードなどもあれば、あわせて教えてください。
本当に小倉さんは天才だと思います。
「例えば、こんなメロディがあるでしょ?」ってサラッとギターを弾きながら歌われるのですが、それがもう良い曲なんですよ。すごいですよ。ドバドバ出てきます。
そして音楽の知識が尋常じゃないです。僕は動く音楽の国会図書館って呼んでます (笑)
愛情を持って僕との音楽制作に臨んでくださっているので、本当にありがたいです。
ーー6曲目『EndlessLove』には作詞家の深見菜々子さんを迎えた楽曲になりました。ご自身の詞で歌う時と気持ちの違いなど意識していることはありますか?
ずっと自分で曲を書くことに重きを置いていたのですが、世界や視野を広げるためにもいろんなことにトライしたく、その中の1つとして、作詞をお願いすることになりました。
レコーディングまでに歌詞を読み、自分なりに理解しましたが、いい意味で思い入れや思い込みを持たず、音楽として向き合って歌うことが出来ました。
ーーこのアルバムを作成したことで今後の活動にどんな影響や変化がありそうでしょうか?
曲を作り、発表していくことが、全てのベースだと想っています。
それを改めて感じた作品なので、これからもずっと作り、届けられる人でいたいと思いました。
ーーコロナ禍での楽曲制作・音楽活動には変化があったと感じたミュージシャンの方も多いと聞いています。磯山さんがここが1番変わったなと思われる点を、良い点・少し残念だなと思う点、それぞれをお教えいただけますでしょうか。
配信ライブですかね。
当初は配信用のカメラのレンズの付け方、外し方も分からなかったのですが、今は配信ライブ用にスタジオを借りて、4Kのカメラ7台、ミキサー、スイッチャー…。業者か?と思うような機材を揃えて、取り組めるようになりました。
渋谷でライブを開催した時に自前の機材で同時配信もしていたのですが、たまたま、プロ野球の中継などをしている映像会社の社長をやってらっしゃる方が観に来てくれて、「これは仕事になるよ!」って言われたのが、なぜが嬉しかったですね(笑)
そして音楽と向き合える時間が増えました。
今まではフェスを開催していて、それにまつわる事務的なこと、営業的なこと、運営に関わる全てのことに時間を費やしていたので、どうしても音楽のことだけ考えるという時間が少なくなっている現状がありました。
そんな中、図らずも音楽と向き合える時間が増え、曲作りも練習もレコーディングも時間をかけて臨めたので、それは良かったです。
少しだけ切ないなと思うことは、アーティストはもちろんですが、音楽に関わるスタッフの方々も大変な思いをされていることですね。音楽に情熱を持って臨んでいる方が仕事を続けていけるように、本当に微力ですが、仕事を生み出していけたらと思っています。
ーーご自身のYouTubeチャンネルでカバー曲の動画をアップされていますが、今後カバーしたい曲などお聞かせいただけますか?
好きな曲はたくさんあります。
楽しい時は、楽しい曲を口ずさむことでより楽しくなるし、ちょっと辛いかもという時に、悲しい曲を口ずさんでいて、「あ、今歌ってる。」ってふと我に返ったことがあって。それでも救われているんだなと思ったんですよね。
なので、これから音楽を続けていく上で、道標となるような曲たちを歌っていきたいと思っています。
ーー12月26日に渋谷B.Y.G.で行われる『Sing for you』発売記念ライブへの意気込みをお願いします。
東京で歌うのが久しぶりなので、ものすごく楽しみです。
特に会場の渋谷B.Y.G.は、事務所を離れて1人で音楽をやり始めた僕に居場所をくれたところです。
初めてライブをした時に、社長の安本さんが「音楽的にはまだかもしれないけど、音楽で生きていくって意気込みを感じた。これからうちで歌いな。」って言ってくれて。それから本当に仲良くというか、お世話になっています。実際はしませんが、好きすぎて、会ったら抱きつきたいくらいです(笑)
安本さんもそうですが、来てくださる方々が、生きてそこにいるってだけで、泣きそうになるんですよね。東京、東京近郊の方々にも久しぶりに逢えるので、楽しみで仕方ありません。
ーー来年含め、今後の活動について展望などはありますか?
またフェスをやりたいですね。
茨城県の飲食店、農家の方、酒蔵の方々も大変な思いをされているので、音楽をハブとして、茨城の魅力を届けられるようなお祭りができたら楽しいなと思っています。
ーー最後にファンの皆様へメッセージをお願いします。
アルバムを聴いてくれたり、また逢えたりしたら最高に嬉しいですが、元気でいてくれたら良いなって思ってます!
おこがましいですが、自分と自分を大切にしてくれる方を大切に幸せでいてくれたら幸せです。