「ドキドキしながらやっています」渡辺大が語ったドラマ「#リモラブ ~普通の恋は邪道~」への思いとは?

2020.10.13 18:00

映画やテレビなどで活躍を続ける俳優・渡辺大さん。10月14日(水)夜10時からスタートする日本テレビ系「#リモラブ ~普通の恋は邪道~」に出演が決定しています。

この作品は、現実の世界と同じくコロナ禍にあるという状況の中で繰り広げられるラブコメディー。劇中では、波瑠さん演じる、産業医・大桜美々が務める株式会社鐘木パルプコーポレーションの営業部に所属する岬恒雄役を演じます。

そんな渡辺さんに、コロナ禍という、これまでの生活様式がガラッと変わってしまった昨今の世相をいち早く反映させた話題のドラマのお話、役柄について、またご自身についてなど、色々お話を伺いました。
 

-ーいよいよ10月14日より「#リモラブ ~普通の恋は邪道~」がスタートされますね。まず、このドラマの脚本を最初に読まれたときにどんな印象を受けましたか?

渡辺大さん:(以下:渡辺):僕自身、コロナウイルス感染拡大の状況が落ち着いてから初めてやらせていただく連ドラになります。他の作品は、コロナウイルスとは関係のない世界観、世界線で撮影をしているものがほとんどですが、この作品では、全世界の人が抱えている悩みや世相などを表しているので、色んな人に面白く観ていただけるのではないかなと。共感しやすいドラマなんじゃないかなと思いました。
 
-ー確かに、今の世相をいち早く反映させた画期的な作品ですよね。渡辺さんは今回、波瑠さん演じる大桜美々が産業医として勤務する「鐘木パルプコーポレーション」の社員・岬恒雄役を演じられます。公式のコメントで「今まであまり演じたことのない役」とおっしゃっていましたが、役作りにあたって意識していることはありますか?

渡辺:新しい生活様式に慣れない社員の役なのですが、実際の世の中でも、どうしてもマスクが苦手だったり、世の中の窮屈な感じに慣れることができなかったり、リモートが苦手だったり……という方がいらっしゃると思います。それを代弁するような役だなと思っています。
 
これは、どの現場も同じなのですが、現在撮影では、テストまでフェイスシールドをつけてやっています。ものすごいストレスを感じていて、辛い部分ではあるのですが、僕は、その辛さを出せる役なんですね。
 
みんなは“耐えなきゃ”という役なのですが、岬は「めんどくせえ」と言ったりしてしまうんです(笑)。皆さんの心のどこかにあるような気持ちを代弁することが出来るので、観ている方が嫌にならない程度に共感して頂ける役になったらいいかなと思っています。

渡辺大さん演じる岬恒雄
渡辺大さん演じる岬恒雄

-ー渡辺さんと、岬では性格の面で似ているところはありますか?
 
渡辺:あまり裏表はないんですが、でも、スマートじゃないというか、ちょっと面白いといいますか。監督からも「真面目に面白いことをやってください」と言われ、僕としては真面目に演じています。ただ、それが滑稽に映ったりするんです。そういうところは僕にもあるんじゃないかと思いますね。
 
僕は笑わせることは出来ないのですが、結果として、笑ってもらえるというような。“ヌケている”とは違うと思いますが、本人は真面目で、それがかえって「おい、おい」と突っ込まれてしまうような。そこは僕と重なるかな。
 
-ーこの作品は波瑠さん演じる美々が、SNSを通じて顔も知らない相手に恋をするというお話です。渡辺さん演じる岬は、その美々の恋する相手かもしれない(恋の容疑者の)中の1人とのことですが、岬と美々の関係で注目ポイントがあったら教えてください。

渡辺:3話くらいまで撮影している限りでは(注:インタビュー時)、岬は、産業医である美々先生と対立する要素があります。今のところ、お互いに好きになる要素が見当たらず、“容疑者”の第一線上から外れていますね。
 
ただ、先が分からない状態で撮っているので、ここからどうなるのか…。2話、3話と進んで“容疑者”が絞られた感じもしたのですが、また違った展開も見えてきて、正直、現場も慌てることがありますね。「あれっ、この人じゃなかったの?」とか(笑)
 
-ー出演者の方も“容疑者”が特定できないスリリングな中で撮影されてるんですね(笑)。それでは、そんな撮影の中で、特に印象的な撮影エピソードがあったら教えてください。

渡辺:このドラマこそ、本当に“ウィズコロナ”になっています。他のドラマの撮影では、テストまで、マスクなり、フェイスシールドなりをつけて、本番になったら「マスクを外してください!」となるのですが、今回は、マスクをつけたまま本番を撮っています。それがすごく、不思議です。
 
岬は役柄として、マスクをつけたり外したりしているのですが、美々先生は僕らと一緒にいるときはマスクをずっとつけていなければいけない役柄です。自宅に帰ったシーンなどではマスクを外した状態で芝居をすることはあると思いますが、会社で僕らと一緒にいるときはマスクを外すことがありません。なので、波瑠ちゃんの鼻から上しか見ていないんですよね(笑)

心の声的な表現はあるんですが、美々先生はあまり言葉が多くない役です。そういう意味では波瑠ちゃんは目だけで芝居をしていることが多くがあって、それが面白いなと思います。視聴者の方も波瑠ちゃんの目だけをフォーカスして観ることにもなるので、波瑠ちゃんの目力に吸い込まれるのではないかなと思いますね(笑)

波瑠さん演じる大桜美々と対立する要素もあるという
波瑠さん演じる大桜美々と対立する要素もあるという

ー-美々先生の目の演技は必見ですね!そんな撮影現場の雰囲気はどうなのでしょう。

渡辺:やはり、こんな状況なので、難しいのは、カメラが止まったあとに、どの距離で話すかということですね。
 
みんな、もどかしい部分はあるんだと思います。必要以上にやるとそっちに気を回しちゃい過ぎてしまう部分もあるから、適度に保ちつつ、楽しくやろうかなと。みんなそんな雰囲気です。
 
最低限は気をつけて、楽しくやろうよと。1話、2話の監督は、元気がある監督さんで、ワアッとやってくる人だったので、気持ち的に楽でした。

ー-今回の作品は、どんな方に見てほしいですか?
 
渡辺:時間的にいうと、(視聴者は)10代、20代、30代の方が多いのかなと思いますが、どの世代の人でも面白いと思います。
 
“どんな方”でいうと、この新しい生活様式につかれちゃった人には観てもらいたいですね。コロナ禍が起きてしまったことは仕方がないことですし、解決すればいいのですがそう簡単にもいかないので、こういった中でも、「全部をネガティブに捉えすぎないで、ポジティブに生きていきましょうよ」と楽しく生きている姿を見て、「もうちょっと頑張ってみるか」と思ってくれる人がいたら、やっていてよかったなと思います。
 
-ーそれでは、渡辺さんのパーソナルな部分についてもお伺い出来ればと思います。今回の作品は、SNSで出会って恋をするというストーリーです。渡辺さんご自身は、SNSでの恋愛にはどういう印象をお持ちですか?

渡辺:僕は正直「えっ!」という違和感が若干ある世代なんですよ(笑)。ただ、これだけ通信技術が向上して、ネットを介して交流するのが当たり前の時代になったし、今コロナ禍という状態になって、「なるほど、もうスタンダードになっているんだ」と思いました。
 
人となりを中身から知っていくという点で、ある意味いいかもしれないですよね。僕はもう体験できないけど、若い世代の人たちはそういう恋愛をするんだろうし、幸せになる人もいるんだろうなと。
 
もし僕の周りにそういう人がいたら、どういうふうに出会って、どういう感じで好きになったりしたのかを聞いてみたいです。

-ー今年の春には、外出自粛の期間がありました。その時期を経て、渡辺さんは俳優としての仕事のあり方や、考え方に変化はありましたか?
 
渡辺:この仕事は新しい生活様式にまったく向いていないなと思いましたね。どうしても人の顔を見てやらないといけないので。

ちょっと前は“リモートで……”という雰囲気もありましたが、リモートはたくさんある中の飛び道具のひとつだと思います。全部が全部、リモートでできるわけではないし。
 
コロナウイルスの感染拡大が落ち着いて、仕事を再開したときは、人と会えることがありがたかったです。なので、このドラマでも岬の気持ちがすごく分かりました。岬は営業部なので人と会ってなんぼだし、飲みたがったりもする人間なんですが、人と会って面と向かってしゃべれることってすごく貴重なことなんだなと改めて思いました。

あとは、僕たちの仕事は薬になるわけでもないし、食料になるわけでもないので、物質的にはみんなを助けられないんですけど、精神面から世の中をサポートしていくことができるんだなとも改めて思いましたし、ドラマの見方も変わりました。
 
まだしばらくは非常事態下だと思っていますが、そんな中で、みんなが希望を持ってやっていけるような作品をひとつ、ひとつ、作っていかなければいけないなと。よりいっそう気張っていこうと思っています。
 
-ー自粛期間中はどんなことを考えられていましたか?
 
渡辺:まず、動けなかったですからね。「“新しい生活様式”って何だ?」ということから始まり、買い物ひとつとっても1人で行くことが推奨されたりだとか。外食できない分、家でどうやって工夫をしてごはんを食べるのかとか。

もちろん、仕事もどうなるのかなと思いました。撮影などをしている途中で非常事態宣言が出されたので、いつ中断されたり、いつ再開したりということが読めなかったのですが、再開するにあたりどうモチベーションを保ち続けようか、ということは考えました。

かといって、分からないことを待っていても仕方がないので、体をちょっと動かしてみたり、今のうちにできることを勉強したり、みんなが新しくやっていることを追いかけて見てたりしていましたね。

-ー自粛期間中に、プライベートでよくやったことはありますか?

渡辺:ジムに行けなかったので、自分の家の周りをぐるぐる走っていましたね。イギリス出身の友達にZoomで英会話のレッスンをしてもらったりもしました。あとは、観ていなかった映画も山ほど観ました。家のキッチン用具を充実させたりとか。色々、充実させて生きようかなと思っていました(笑) 
 
-ー今回のドラマのテーマにちなんでなのですが、最近、リモートで初めてやったことはありますか?

渡辺:先ほどお話した通り、リモートで英会話のレッスンはしました。あとは、知り合いの芸人さんが、暇だからということで毎日、インスタライブをやっているんですよ。それに1回だけ出ました。お酒を飲みながら、10分、15分くらいしゃべったんですが、不思議ですよね。「何人が観ている」ということを確認したりしながら、みんなこういうことをしてるんだな、と思いました。

-ー新鮮な体験だったんですね!インスタライブは楽しかったですか?

渡辺:楽しかったですよ!観ている人の反応がすぐに出るので、「ああ、みんな、こういうふうにコメントするんだ」と思いました。コメントが見れるって、いいですね。自粛していると人の反応も分からなくなるときがあるので。
 
しかも、コメントって書くのにも力がいるじゃないですか。僕なんか“面倒くさいな”と思っちゃうタイプなのですが、あれだけ書いて下さる人がいるということは、ありがたいなと思いました。
 
-ーそれでは、渡辺さんのルーツについても教えてください。ご自身のキャリアの中でターニングポイントになった作品はありますか?

渡辺:「男たちの大和/YAMATO」(2005)という映画ですね。そのとき僕は大学3年生で、自分としても、就職だったり、教育学部だったので学校の先生になることも考えると教育実習をどうするかなどを決めなければならない時期でした。
 
そんなときに、オーディションの話がありました。それまでオーディション自体も受かったりすることが少なかったので、「これで落ちたら難しいかな」と思っていました。結果としては、オーディションに受かって、そこで「悩むのはここで終わりにしよう」と思い、役者一本でやっていこうと決心したきっかけの作品ですね。

-ーこの作品に参加する前と後で変わったことはありますか?

渡辺:「男たちの大和/YAMATO」は規模の大きな作品でしたし、原寸大の戦艦大和の1/3のものを尾道の造船所で造ったんですよ。“ザ・映画”というようなスケールの大きさで作品を撮らせてもらい、子どものころに映画を観たときのワクワク感をすごく思い出しました。こういうものを世の中の人に伝えられるって、素晴らしいことだなと。
 
また、自分が仕事をすることの意義だったり、楽しさを認識でき、「そこからどうやって自分にフィードバックさせて表現していこうかな」と考える際のモデルになった作品です。
 
また、観て下さった方も、作品が戦争の話なので中高年の方が多かったのですが、「ありがとう」と言ってくれて、嬉しかったです。歴史とか世界観を映像を通して学ぶことが大事だと思いましたし、ああいう作品を作って後世に残していけたらなと思いました。
 
-ー子どものころには、どんな映画にワクワクされたんでしょう?

渡辺:小さなころでいうと、レーザーディスクで、「メリーポピンズ」や「ネバーエンディング・ストーリー」や「スターウォーズ」などを観ました。中学生くらいになったら、「マトリックス」とか。「マトリックス」は面白すぎて、映画館で一人で5回くらい観ましたね。
 
ちょっと昔の世代でいうと、高倉健さんの映画を観て、映画館を出たときに肩で風を切って歩きたくなるといいますか。僕は「マトリックス」を観たときは、「周りの人は偽物なんじゃないか」、「世界は本当はこんなんじゃないんじゃないか」と疑いながら歩いていました(笑)

-ー今後のことも少し伺えればと思います。お仕事、プライベートを問わず、チャレンジしたいことはありますか?

渡辺:今はまだ難しいんですが、また海外に行って、色んな人と仕事をしてみたいですね。今は日本の中にいるのですが、外に出て色んな人と交流をして、見たことがない世界を見て、それを伝える仕事をまたしたいなと思います。日本にはない価値観を共有したりしてみたいです。
 
-ーそれでは最後にドラマ「#リモラブ ~普通の恋は邪道~」を楽しみにしている視聴者の方にメッセージをお願いします。

渡辺:自分とすごく重なる部分もあるでしょうし、大変な部分に共感して頂いてもいいと思います。また、こんな状況の中でも前向きに生きている人がいるのだなと感じてもらえると嬉しいです。ドラマと同じで、“ウィズコロナ”の時代をみんなで頑張っていけたらと思います。
 
ストーリーの方は、やっている本人たちも“どう着地させるのか”が分かりません。ドキドキしながらやっています。「本人たちもドキドキしながらやっているのだな」と思って観て頂ければと思います(笑)

-ー本日はありがとうございました!

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