ヘビーメタルが架ける 「日本-タイ友好の橋」

2018.11.27 19:49
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IRON ATTACK!

11月4日、タイの首都・バンコクにあるライブホールPARKING TOYSに、大きな歓声が轟いた。タイでは数少ないヘビーメタルバンドMelodius Deiteと、日本人ヘビーメタルバンドIRON ATTACK!による、ダブルヘッドライナー・ライブが開催されたのだ。まさにこれは、2017年に日タイ修好130周年を迎えた両国にとって、大きな架け橋となるライブイベントであっただろう。

東南アジアの首都ともいえるバンコクだが、過去にライブを行った日本人メタルバンドというのは、LOUDNESS、Earthshakerなど、極僅か。世界中を駆け、今や世界戦略で最も成功した“同人バンド”ともいえるIRON ATTACK!にとっても、これが初のタイ公演となった。

ライブイベントは、OPアクトのタイ在住日本人バンドNACARBIDEで幕を開けた。日本でも少なくなった、いわゆる正統派HM/HRと呼べるサウンドは、会場を大いに沸かせた。

続くIRON ATTACK!は、海外公演ではお馴染みとなった国歌“君が代”の演奏に始まり、代表曲を網羅する激しいセットリストで、会場を更なる狂熱の渦へと引き込んだ。かつて自身のメタルバンドLIGHTNINGで“慟哭の剣”と呼ばれたIRON-CHINOのギターソロ、世界的シンガーYAMA-B(ex-Galneryus)の美声により、至高の完成度を誇る楽曲郡は、現地オーディエンスの魂をがっちりと掴み、会場は一体感に包まれた。

そしていよいよ、Melodius Deiteの登場だ。東南アジアでは、ヨーロッパの音楽レーベルと契約するメタルバンドというのは、殆ど存在しない。しかし彼らはそれを実現し、さらに2018年には日本のSpiritual Beast社とも契約。ハイレベルな演奏テクニックに裏打ちされたプログレッシヴかつメロディックな楽曲は、現地メタルリスナーは勿論、ライブに訪れたタイ在住の日本人オーディエンスの胸も熱くさせた。

この日出演したIRON ATTACK!は、世界で活躍する同人バンドのパイオニアであり、現在、史上3度目となるワールドツアーを巡業中。2016年10月のドイツ・ワンマン2days公演を皮切りに、世界各地の都市を周り、2019年1月27日には、いよいよ日本公演を行うために、東京/新宿ワイルドサイドTOKYOへ凱旋する。

この東京公演には、Melodius Deiteもタイから参戦。ブラジルの有名シンガー、ロッド・ロッシを引き連れて日本へやってくる。さらにこの日は、北海道の雄 HOWLING★STARの出演も決定している。元SABER TIGERのSANPEIを中心に結成されたHM/HRバンドで、ヘヴィでありながら都会的なメロディセンスの光るサウンドにも期待したい。

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