新しいアイディアと挑戦を胸に Diggy-MO’ソロデビュー10周年を疾走

2018.5.18 18:00

日本のラップ・ミュージックのカッティングエッジを歩み続ける巨星・Diggy-MO'が、11月のソロデビュー10周年に向けて精力的な活動をスタートした。

そのファースト・アクションが、5月6・7日にSHIBUYA PLEASURE PLEASUREで行われたオフィシャルモバイルサイト[Club D]会員限定 “ Tiny Concert 2018 ”の3公演で、ピアノ、ベース、ドラムスのトリオ編成をバックに7日のファイナルステージでは全22曲を披露。ジャズのエッセンスを取り入れたピアノトリオとの組み合わせはDiggy-MO’にとって初挑戦だが、時にウッドベースに持ち替え心地よくスウィングするバンドと、珍しく椅子に腰かけて丁寧に歌うDiggyのスタイルは驚くほど相性がよく、1曲目「and 7」からホットなグルーヴが会場を満たす。

セットリストは過去4作のアルバムから、シングル以外の隠れた名曲も積極的に取りあげるもので、原曲とはがらりと変わりメジャーコードのダンスチューンに変身した「UNCHAIN」や、逆にこれこそがオリジナルではないか?と思うほどにファンク・ジャズ的演奏がハマっていた「ToMiTaMi ToMiTaMo」など、鮮やかなリアレンジの魔法に酔わされる名演が続出。また、この日はSOUL’d OUT曲のなかでも人気の楽曲「イルカ」や「Picana」なども聴けた。

中盤のハイライトは洋楽カヴァーで、ジョージ・マイケル「Careless Whisper」、シャーデー「Smooth Operator」など80年代のヒットチューンに、モントゥーノのリズムを使ったラテン調アレンジなどを加え、これまでになくアダルトでスムーズな一面を見せてくれた。MCではカルチャークラブの曲を即興で口ずさむなど、Diggyの原点の一つには80’sポップスもあるのだと示してくれる、会員限定ライヴならではのちょっとした内緒話感覚がうれしい。MCもいつになくフレンドリーで饒舌だ。

本編ラストは椅子から立ち上がって「Un Deux Trois」で力強く締めくくり、アンコールはSOUL’d OUTの「STEALTH」「ルル・ベル」で楽しませたあと、フィナーレは「Bayside Serenade」で深い余韻を残しながらDiggyがステージを去ったあとも、ドラムスの中村“マーボー”真行、ベースの遠藤優樹、ピアノのJUNKOOが優に15分に及ぶソロを披露しあうなど、最後の瞬間まで目と耳がステージに釘付けとなったままの素晴らしい2時間15分だった。

このあとDiggy-MO’は6月3日に名古屋のライブサーキットイベント“SAKAE SP-RING 2018”に参戦し、ReNY limitedでのトリを務める。Diggyのステージをライブハウスで思いっきり楽しみたい方には朗報だ。

また、8月16日には渋谷duo MUSIC EXCHANGEにて、デビュー10周年を迎えた→Pia-no-jaC←との異色の対バンライヴを予定しているとのことだ。新しいアイディアを胸にソロ10周年のアニバーサリーイヤーを疾走する、Diggy-MO’から今後も目を離せない。

Diggy-MO’ presents ” Tiny Concert 2018 ” – final stage –
05.07 mon. @SHIBUYA PLEASURE PLEASURE

01. and 7
02. COME ON
03. SHE
04. UNCHAIN
05. クビライ・カーン
06. ノンシャランにゆけば
07. Drifting Away
08. ZAZA
09. ToMiTaMi ToMiTaMo
10. イルカ
11. Cap Song
12. Careless Whisper
13. GIOVANNI
14. Smooth Operator
15. Lost Ones
16. Living In The Real World
17. They All Laughed
18. Picana
19. Un Deux Trois

EN1. STEALTH
EN2. ルル・ベル
EN3. Bayside Serenade

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