菅田将暉、超満員の渋谷クラブクアトロでツアーファイナル

2018.2.28 20:50
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菅田将暉

菅田将暉初の全国ツアー「菅田将暉 Premium 1st TOUR 2018」が2月27日の渋谷クラブクアトロ公演をもってファイナルを迎えた。

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菅田将暉の全国ライブハウスツアー『菅田将暉 Premium 1st TOUR 2018』は、チケット申し込みに5万通以上の応募が殺到。ツアーファイナル公演には約800人のファンで会場は超満員となった。

ライブは最新シングル「さよならエレジー」でスタート。アコースティック・ギターをかき鳴らしながらエモーショナルな歌声を響かせると、超満員のフロアから大きな歓声が起きる。リズムに合わせて手を挙げ、笑顔で観客とコミュニケーションを取る菅田の姿も印象的だった。

菅田将暉です!よろしくお願いします!」という挨拶を挟み、「ばかになっちゃったのかな」(1st single「見たこともない景色」収録)、「雨が上がる頃に」(2nd Single「呼吸」 収録)」と抒情的なナンバーを披露。豊かな表現力を備えたボーカルで観客を魅了していく。映画『何者』で共演したバンドメンバーによるダイナミックなサウンドも、菅田の歌をしっかりと支えていた。

「俳優業をやりながら、こうやってライブをやらせてもらっている理由は、楽しい時間を共有したいから。僕と一緒にこの時間を作ってください!」というMCの後は、カバー曲を次々と演奏。両親の影響で幼少の頃から親しんでいたという吉田拓郎の「今日までそして明日から」、さらに菅田が出演した映画「あゝ、荒野」の主題歌「今夜」(BRAHMAN)「溺れるナイフ」の主題歌「コミック・ジェネレイション」(毛皮のマリーズ)、映画「火花」の主題歌「浅草キッド」(ビートたけし)も。楽曲のテイスト、歌詞の内容を生々しく体現する菅田のステージングも素晴らしい。

ライブ後半では、石崎ひゅーいとの交流から生まれた「いいんだよ、きっと」「台詞」、渡辺大知(黒猫チェルシー)の提供曲「風になってゆく」など、デビューアルバム『PLAY』(3月21日リリース)の新曲がいち早く披露された。本編のラストは記念すべき1stシングル「見たこともない景色」。熱を帯びた菅田の歌声に合わせて観客の大合唱が巻き起こり、会場のテンションはピークに達した。

大きなコールに応えて再びステージに登場した菅田は「家でいちばん弾き語ってる曲です」という「茜色の夕日」(フジファブリック)をアコギの弾き語りで熱唱。さらに菅田自身が初めて作詞作曲を手がけた「ゆらゆら」、パンキッシュなロックナンバー「ピンクのアフロにカザールかけて」を初披露し、ライブはエンディングを迎えた。

「本当に楽しいツアーだったし、終わるのが寂しい。できるなら、このメンバーと一緒にライブを続けていきたいです」と語った菅田。アルバム『PLAY』によって本格的に始まる“アーティスト・菅田将暉”の今後の活動にも大いに期待したい。

菅田将暉は3月21日には待望のDebut Album『PLAY』をリリース。更に、本日発売のROCKIN’ON JAPAN 2018年4月号に初登場しており、編集長からコメントも届いた。

【ROCKIN’ON JAPAN編集長 小栁大輔コメント】

菅田将暉のファーストアルバム『PLAY』はとても強い一貫性を持ったロックアルバムである。1曲目の“さよならエレジー”のイントロから、ラスト“茜色の夕日”が終わる瞬間まで、「こうでなければならない」というメッセージが揺らぐ瞬間はない。フォークロックを基調にした曲調、飾るところのない全身全霊のヴォーカル、日々の迷いや苛立ちが刻まれた歌詞に至るまで、全12曲にわたって、「菅田将暉」という人間の生き様がダイレクトに歌われている。強烈にドキュメント的な作品だ。彼の生き様がすべての息遣いから伝わってくるのだ。

先日菅田将暉にインタビューをさせてもらった。彼は「雑味を残したかった。それしかできない」と話してくれた。僕はそれを、菅田将暉にとっての誠意だと解釈したが、音楽というものは実際、「それしかできない」瞬間の連続である。「それしかできない」という無防備で不器用な歌が、時代の空気や才能が花開くきっかけとの出会いによって、「こうでなければならなかった」という必然的な表現に生まれ変わっていく。彼はきっとこれまでもこうやって「菅田将暉」になってきたのだろう。その軌跡が音楽になった本作は、やはり最高のロック・ドキュメントアルバムなのだ。(ROCKIN’ON JAPAN編集長 小栁大輔)

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