ディーン・フジオカ、初の全国ツアー完遂! 世界各国から訪れたファンと過ごしたツアーファイナル
2月4日(日)名古屋よりスタートしたDEAN FUJIOKA初の全国ツアーが2月24日(土)大阪フェスティバルホール公演にてファイナルを迎えた。
今回の1st Japan Tour”History In The Making 2018”は全国6箇所8公演で行われ、この日はアンコール4曲含む全20曲を披露。世界各国から集まったファンがDEAN FUJIOKAのパフォーマンスに酔いしれた。
定刻より約5分程度過ぎた頃、会場が暗転する中でアルミ製のルーバーで覆われたステージの奥から色鮮やかなライトが会場に放たれ、DEAN FUJIOKAとバンドメンバーのシルエットが映し出されると、会場からは割れんばかりの「ディーン!」の歓声が響き渡った。
そしてデニムジャケットをまとったDEAN FUJIOKAが登場すると、会場は大歓声に包まれる中、最新EP収録のアンビエントなナンバー「Speechless」からライブがスタート。立て続けに「Permanent Vacation」「Banana Muffin Blues」を披露し会場のボルテージを一気に上げた。
「この日を楽しみにしていました。初の全国ツアー、そして大阪帰ってきたでー。そして今日はツアーファイナルだ!」と語りかけると会場からは「おかえりー」の大歓声が送られた。今回のツアーが充実したものであることを物語るように、笑顔たっぷりで応える姿がとても印象的だったが、きっと会場にいたファンを見て、その喜びもひとしおであったに違いない。
その後もハンドマイクやでステージを自由に動き、時にはステッキを持って遊び心たっぷりの笑顔をみせ、音楽を心の底から楽しむDEANが優しさと強さを併せもったようなヴォーカルでファンを魅了、加えて横山裕章(Key)、神宮司治(Dr)、マーリン・ケリー(Ba)、佐田慎介(Gt)からなるバンドメンバーとの圧巻のセッションはツアーを重ねて強度を増しており、グルーヴ感満載の巧みな演奏がとても心地よい瞬間を作り出していた。
中盤のMCでは「噂によるとDEAN FUJIOKAを育てたのは大阪だという書き込みをちらほら目にします。とても嬉しく、大阪で生まれたわけでもないのに胸があったかい気持ちになります」と、かつてNHK連続テレビ小説「あさが来た」で長期間にわたって滞在したことのある大阪への思いと共に、ファンへの感謝を述べた。続けて会場ではツアー恒例となった「どこから来たか」というファンとのコミュニケーションを図ると、北海道から沖縄まで日本全国各地の地名が会場で響く中、台湾、フィリピン、インドネシアなどアジアはもちろん、フランス、スペイン、ドイツなど世界各国からもこの日のライブのために駆けつけたファンがいるなど、国際色の強いDEANならではの一幕もあった。
後半では一度暗転し、赤いブルゾンをまとったDEANが再び登場。「先日、中華圏ではチャイニーズニューイヤー(旧正月)がありましたね」というMCをきっかけに日頃の感謝の気持ちを込めて、自身もかつて過ごした中華圏のスーパースターであるワン・リーホンの「Kiss Goodbye」のカバーを披露。ステージ上の巨大LEDパネルには中国語、日本語それぞれの歌詞が映し出され、中国語でピアノを弾き語るDEANの姿にファンは酔いしれていた。
続けて、ツアー中それぞれの公演で1曲だけを披露してきたが、今日はツアーファイナルだから特別に!と、DEAN自身が香港で映画デビューを果たした際の思い出の1曲(映画「八月的故事」挿入歌)であるフェイ・ウォンの「紅豆(ホンドウ)」も披露。そして自身の楽曲「Midnight Messenger Mandarin ver.」を中国語で熱唱した。映像とともに歌う姿はDEANが歩んできたこれまでの歴史を感じさせながら、日本だけでなく、近い将来アジアでもこの姿が見られるのではないかと感じさせるものであった。
本編はバンドメンバーとともにダンスレクチャーを交えてからの「DoReMi」で会場との一体感を作り出し、そして自身主演のTVドラマであり、ウィンターソングとしてこの冬を彩った「Let it snow!」、最後はTVアニメ「ユーリ!!! on ICE」OPテーマとしても世界に知られたアンセムナンバー「History Maker」で、会場にいたファンの大合唱とともに本編は締めくくられた。
アンコールでは、再び登場すると大歓声で迎えられ、ツアーが終わってしまうことを惜しみながらもバンドとのジャムセッションを心の底から楽しんで、計4曲を披露。最後は「My Dimension」で締めくくり、全20曲、約2時間40分に渡るライブは幕を閉じた。
英語、中国語、日本語とマルチリンガルな才能を最大限に発揮し、EDMやフーチャーベースなどのダンスナンバーからオリエンタルでノスタルジックな歌謡テイストの楽曲やロックナンバーまで、様々な楽器を巧みに使いながら魅せるライブはDEANの歩んで来たグローバルな活動によって生み出されたものであり、楽曲によって異なる表情を変えていく姿は俳優、アーティストそれぞれでキャリアを積んできたDEAN FUJIOKAのワンアンドオンリーな武器であり、次のステージはどんな進化と変化があるかが待ち遠しいと思える一夜だった。