【独占】刻み続けてきた6人のかすみ草とステラの青春物語。その最後に示された11人の“新しい姿”とは?

2023.4.25 16:05
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PHOTO:真島洸

かすみ草とステラが、ついにZepp公演へ進出。選んだ場が、オープンして間もないZepp Shinjuku。同会場でのアイドル公演は、かすみ草とステラが"こけら落とし公演"になった。彼女たちは、同会場で"2Daysワンマンライブ"を開催。4月24日(月)を「DAY1 〜星になる花〜」、25日(火)を「DAY2 〜ぼくらの星座を見つけよう〜」と名付け、連動した物語として描きだした。ここには、4月24日(月)の「DAY1 〜星になる花〜」公演の模様をお伝えしたい。

始まりを告げた桜の季節から時代を駆けめぐるように、これまでの歩みを映し出した映像が次々と流れだす。かつて、舞台の上で誓った「Zeppに立つことが目標」という言葉。それが今、現実に…。

『想う日に咲く花 Ver』(SE)に乗せ、メンバー一人一人が舞台へ登場。そのたびに、フロアから響く温かい拍手。ライブは、メンバーの「届きますように…」の声から、物語を綴りだした。

「星になる花」と題した物語は、なりたい自分を追い求める『アリス』から幕を開けた。理想を求めながらも、かならずしも理想通りに進むとは限らない。ときには、目の前に出口の見えない暗闇だって現れる。その道を、夢と希望を胸に抱いたアリスとなった6人が、心に描いた理想の自分になろうと駆けだした。

いつだって彼女たちは、終わらない眩しい青春という時の中で無邪気な姿を見せてゆく。『大青春はじめます!』に乗せて6人は、四季を巡りながらいろんな青春の思い出を心に積み重ねてゆく。眩しいその姿に向け、フロア中から絶叫にも似た熱い声が飛びかう。その声さえもみずからを輝く力にしながら、彼女たちは「煌めけよ青春」と、歌っていた。

ラムネのように爽やかに弾けた彼女たちの姿が、まるで夏の日射しのようで眩しい。シュワシュワと弾けた恋心を歌った『夏色微炭酸』でも6人は、笑顔でときめいていた。左右に伸びた花道まで飛び出てはしゃいでいた姿も、眩しい。

教室でうたたねをするメンバーたちの映像。彼女たちが夢の中で見ていたのは…。

6人は、終わらない青春の思い出を一緒に作ってきた”君(ファンたち)”との距離を近づけるように、左右の花道に分かれ、少しでも近づこうと身を乗り出しながら『正夢の少女』を歌いだす。「夢から覚めた世界で 君と旅をするんだ」と歌う彼女たちに向け、フロア中から沸き立つ「Oi!Oi!」「Oi!Oi!」と叫ぶ熱い声。6人はずっと大人の境界線を超えることなく、眩しい青春の風に吹かれる少女のまま、素敵な夏の物語の中で無邪気に戯れていた。

聖夜を舞台にした『メルティ・ホワイト』でも、6人は恋に恋する乙女になり、淡い恋の妄想を思い浮かべ、舞台の上ではしゃいでいた。「君の好きな人の名前を呼んで!」の声に向けて、フロア中から大好きなメンバーの名前を呼ぶ声が飛びかう。互いに”君”を求めあう、とろけそうな甘いひとときがたまらない。

「みんなー、念願のZeppに立ったよー!!」と、笑顔で叫ぶメンバーたち。渡辺萌菜の、「私たちは、ここへ立つことが全てだったから、今は夢のようです」の言葉も印象深い。MCでは、ここまでに披露した5曲は、「ワンマン公演のときに”肝”になっていた曲たち」(小柴美羽)とも語っていた。この日はけっして2周年公演と銘打っていたわけではない(デビューライブは2021年6月6日) 。だけど、かすみ草とステラを語るうえで欠かせない大切な”鍵”となる曲たちが、この日は多く並べられていた。

2組に分かれ、左右の花道舞台で歌いだしたのが『チョコとミント』。甘い声で可憐な乙女心を歌う姿に触れ、気持ちがとろけそうだ。彼女たちに「君」と指を指されるたびに、胸がドキッと破裂しそう。一転、爆裂ピアノロックナンバーの『カタルシスダンス』で6人は、クールな視線と歌声で凛々しくせまりだす。攻めのモードに切り換えた彼女たちに煽られ、フロア中から飛びかう熱い声。愛らしい6人も心を夢中にしてゆくが、力強く凛々しい姿と切れ味鋭いパフォーマンスで攻める様も、気持ちを熱く騒がせる。

「1,2,3声に出して歌おう」と誘う声も印象深い『咲き誇れ!わたし、』で、華やかに歌い踊る6人。その姿に合わせて一緒に手を振り身体を揺らすなど、一体化した様を描けば、『ネコにかすてら』では、一人一人が可愛い子猫になり、ときに猫の手をしながらニャンニャンと甘えるように舞台や花道の上を駆けまわっていた。自由奔放なのに甘えたがりのわがまま子猫ちゃんたちになった彼女たちの、気持ちが求めるままに舞台の上ではしゃぐ姿にハートがぐにゃんこと落とされた。

MCでも、「楽しかったかにゃ?!」「みんにゃもカステラ好きかにゃ」「みんにゃいっぱい楽しんでたかにゃ」とかわいい声でせまるメンバーたち。その姿に観客たちがメロメロになるのは、もちろん。メンバー自身が、胸をキュンキュンしながら無邪気にはしゃいでいた姿も印象的だった。

続くメドレーコーナーでは、短い舞台劇を描くように表現。一人一人が流れついたボトルをすくいあげるところから、物語はスタート。ボトルを手にしたメンバーたちは、『ボトルメール』に乗せ、中にあった手紙を読み出す。そこに綴ってあった「君に届いているはずだよね」の言葉。そこから舞台は、暗転。6人は、眩しい青春の景色の中へ飛び込んでゆく。

『はじめて君とみた空は青かった』をきっかけに、孤独だった自分に笑顔をくれた君と出会いから始まった物語は、『君と週末の秘密基地』を通して、”君”と僕”との眩しい週末の出来事を描き出す。この曲の間中、メンバーと一緒にフロア中の人たちもその場でピョンピョン跳ねながら、このひとときを思いきり楽しんでいた。

秘めた君への思いを綴った『かすみ草の手紙』。別々のホームに分かれるまでの君との時間に愛おしさを覚える気持ちを歌った『改札口までの青春』では、6人が笑みを浮かべ、フロアにいる君へ向かって手を振りながら歌っていた。そして一瞬の暗転…。

そんな君との思い出を、なぜ僕は、ボトルの中へ詰込み、届かない手紙を海に流したのか。ふたたび『ボトルメール』を歌いながら、その理由を伝えていた。最後に比賀ハルがボトルをすくいあげる姿が、印象強く見えていた。

MCでは、ここまでの2年間の日々を、6人があれこれと振り返っていた。誰一人欠けることなく、彼女たちはここまで歩み続けてきた。「わたしたちは、ここで一緒に過ごす時間が大好きなの。だから、 今を楽しみたいです」(渡辺萌菜)の言葉も印象深い。

ライブも終盤へ。飛びだしたのが、眩しい青春の景色の中へ、触れた人たちみんなを全力で連れだす『青より青く』。一人一人が、この6人で描き続けてきた終わらない青春の日々の思い出を胸に刻むように、力強く歌っていた。6人はこの場に、終わらない青春の時間を生み出していた。彼女たちに絶叫のエールを送る仲間たちもまた、かすみ草とステラとの青春の日々を、ずっとこの場に引き止めたくて叫んでいた。

そして季節は、ふたたび春へ。ふわりとスカートをなびかせ歌う彼女たちの姿は、青春の風になびく薄紅色の花びらたちのよう。6人は、言葉のひと言ひと言に愛と想いを詰め込み、『春風』に乗せて、ふたたび新しい物語を、新たなページを開いて描こうと誘いかけてきた。

いろんな思い出をめぐるように、これまでのライブの日々を振り返る映像が流れだす。そして…。

最後に、かすみ草とステラは、これまでの2年間の思い出を心のアルバムへ刻むように、新曲の『思い出バス』を歌いだした。舞台の上には、二期生のメンバーを加えた新衣装姿の11人がいる。いろんな思い出を胸に、またここから前へ進み続けるからと、新しい仲間たちと一緒に宣言してくれたのが嬉しかった。生まれ変わった新しい11人のかすみ草とステラとしてこれから新たな物語を始めるから、君も一緒に参加してよと声をかけてくれたことも嬉しかった。

6人でここまで綴ってきた約2年間のたくさんの思い出を積み込んだ中へ、新たに5人を停車場から乗せたバスが、これからどんなバス停を乗り継ぎながら物語を綴っていくのか、走り出した11人乗りのバスが向かう先々の景色が楽しみだ。

まさか、この日に11人の新生かすみ草とステラの姿を見れるとは…。翌日の物語が、どんな風に綴られていくのか、わくわくが抑えられない!!

TEXT:長澤智典

【セットリスト】

映像
『想う日に咲く花 Ver』(SE)
『アリス』
『大青春はじめます!』
『夏色微炭酸』
映像
『正夢の少女』
『メルティ・ホワイト』
MC1
『チョコとミント』
『カタルシスダンス』
『咲き誇れ!わたし、』
映像
『ネコにかすてら』
MC2
“メドレー
『ボトルメール』『はじめて君とみた空は青かった』『君と週末の秘密基地』『かすみ草の手紙』『改札口までの青春』『ボトルメール』
MC3
『青より青く』
『春風』
映像
『思い出バス』
MC

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