【独占】AK-69、満員の会場で涙して語った「正義」の意味と、この時代に「日本人は強いんです」の言葉に込めた想いとは?

2022.4.26 17:15
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AK-69「START IT AGAIN in BUDOKAN」

4月23日(土)に、AK-69がソロHIP HOPアーティスト最多タイとなる5度目の日本武道館ライブを開催。今回は初のセンターステージとして360°観客を収容しての形となったが、会場はSOLD OUTとなり9,000人のファンが来場した。

今回のライブは「音楽をもってしての演説」というテーマがあり、特にMCが印象的なライブだった。いつもより長い時間をとったMCでは、まず、昨今の分断、ロシアとウクライナの戦争に触れた。

AK-69は「いろんな事情があるにせよ、自分が正しいというそれぞれの正義が戦争を生むんだと思う。5歳くらいの男の子が爆撃され命を失って、そのお母さんとお婆さんが泣き崩れる映像をニュースで見たよ。自分の事だと思ったら胸が張り裂けそうになる。国の要人だって家族が居るはず、愛する人が居るはずなのになんでそんなことが出来るんだろう?どうか国のお偉いさん達に届けたい。お前らにも愛する家族、恋人、友達が居るだろう?その想いがあればきっと世界は平和になるはず。一人一人が皆を思いやる気持ちを、自分が正しいと思った時こそその思いやりを忘れないで欲しい」と、涙混じりに人としての気持ちの根源にあるものを訴えた。

そして、公演タイトルに掲げた「START IT AGAIN」にどんな意味が込められているのか、それはラストのMCに集約されていた。AK-69は「俺は政治家でもないし、文句をこの場で言うつもりもない。ただこれだけは伝えたい。かつての強く賢い日本人が居なくなっている。ここ30年経済成長が止まってしまっているこの国の現状には2つの国民性が起因しているという調査結果がある。それは『出る杭を打つ』『右に倣え』の“同調圧力”だ」と鋭いメッセージを切り出していく。

さらに「マスクの問題だってそう。諸外国はどこもしていないのに、なぜ未だに子供達にマスクをさせる?もう厚労省もWHOもマスクの必要がないと言っているのに。それはモラルの問題として、周りの目を気にしているからだろ?子供達を守れるのは大人しかいないのに、大人達が作ったルールに子供達を乗せて苦しませるのはもうやめよう。なぜなら子供達は俺達の、この国の大切な財産なのだから。大人達がそれにもっと気付くべきだと思う。この国がより良い未来を迎えられるよう、皆の意識を変えていかなきゃいけないと思うんだ。右に倣えじゃなく、自分の意志を持って発言していこう。ルールはもちろん守るもの。でもそれと同時に変えていくもの。未来ある子供たちのためにもう一度、誇り高き日本人を取り戻そう。何が真実なのか自分で見極めて、この日本を立ち上げ直そうぜ」と熱く語った。

最終曲「START IT AGAIN」の前に発したこのMCは、センシティブで賛否を生む内容であった。AK-69は当たり障りなくライブ成功の感謝だけを伝えてステージを去ることももちろん出来たはずだが、アーティストという立場としてできること、やるべき事を感じ、批判的な意見を恐れずにこの場であえて声を上げることが、アーティストの矜持であることが改めてこの時代に意味を持った。影響力のある人間が問題提起をする事で、会場の観客、ABEMAでの配信を通じてライブを観た視聴者は考えるきっかけを与えられただろう。“誰も出来ない事をする”ことが信条のAK-69だからこその発言だった。

終演後LEDに映し出された直筆メッセージ「みんなの胸の中にある日本人としての誇りをもう一度思い出して欲しい。」「日本人は強いんです。」このシンプルながらも強烈なメッセージを最後に舞台に残していったことが、AK-69がこの先の未来につながる可能性を願っていると示しているのだろう。

なお、当ライブはABEMAにて見逃し配信で視聴可能となっている。

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