mzsrz、最新曲「インベーダー」のMusic Videoを発表

2021.9.27 16:30

歌声で多用な感情を表現する憑依声を持つヴォーカル・コレクティブ『mzsrz(ミズシラズ)』の最新曲「インベーダー」のミュージック・ビデオが、9月25日に公開された。

グループ結成のきっかけとなったオーディション『ヨルヤン』でも審査員を務めた『DECO*27』が、twitterで各パートを2種類ずつ発表し、アンケートを取りながら民主的に楽曲が完成していくという斬新な制作手法『Cocreation』でも話題を呼んだ同楽曲は、愛情と依存をテーマに人と人が『共存(Coexistence)』する上で生じる感情の “揺れ・ブレ・擦れ” を赤裸々に歌った中毒性たっぷりのラウド・ロック。

mzsrz初となるアニメーションMVを手掛けたのは、イラストレーターの『KICO』。“サイバーパンク” と “KAWAII” が複雑に混ざり合ったスタイルで人気急上昇中。先日、twitter上に突然リークした(今作の)ダンスシーンの切り抜きサイレント・アニメには、公開数日で1.5万を超える “いいね!” が届いた。

振付けは、オリジナル・コレオグラフ200曲以上、3DCGソフト『MMD』のモーション原作も行い国内外から高い人気を誇る『足太ぺんた』によるもの。気鋭の2人による化学反応から生まれた『毒性強めの可愛い』が炸裂した映像は、公開前から大きな話題を呼んだ。

そんな中、発表された本作。スマートフォンの画面に大都市を登場させたり、コミュニケーション・アプリでの会話をモチーフにした歌詞表記など、現代的なバーチャル・コミュニケーションを随所で模している。今らしい仮想世界での共存をリアルに表現した形だ。

特に「〈嫌だ〉は黙っちゃった」という各楽章を締めくくるリフレインで、本心を隠し、言いたい事を飲み込んだ上で何とか消化しようとするようなコレオと、アニメならではの表情描写が合わさった得も言われぬ虚しいシーンは必見。

大切な人と直接会う機会は減り続け、インターネットを介した対話を普通にしてしまったコロナ禍。まさに、各人のスマホが都市化しつつある今、共存における “ズレ” を感じることも多い。慢性的に『言いたくても言えない』を抱える一人独りの心の内を、空気を読まずにブチ壊すことこそが、mzsrzが歌う「インベーダー(侵略者)」の真意なのかもしれない。

関連ワード

web:172.30.1.254