十五少女、生きることの難しさと尊さを等しく歌った最新シングル「死にたいと言ってくれ。」をリリース
2021.8.27 16:30
15人の仮想少女からなる“十五少女”の最新シングル「死にたいと言ってくれ。」が、8月27日にリリースされた。今作は、終わらない夏の終わり:8月32日に発売が予告されている死をテーマにしたE.P.「HATED(DEATHのアナグラムになっている)」からの最終(第5弾)先行シングル。
この曲は、タイトルの前に最も伝えたい事が隠されている。それは「(本当に死んでしまうくらいなら)死にたいと言ってくれ。」というものだ。そして、主人公はそれに対し「僕が聞くよ」という言葉も添えている。おそらくそれは叶わなかった願いなのだろう。歌詞全編に渡り「あの時こうしておけば良かった」「こう言ってあげれば良かった」という後悔の念が散見される。
自身の“弱さ”ではなく自身の“清らかさ”によって、強い自己嫌悪を感じてしまうほど心の美しい人には、絶対的な正義という『偽善』を説くのではなく『偽悪』の存在を示し、一緒に汚れて生きる共犯者が必要なのかも知れない。
夏の終わりに向けて5作連続でリリースされてきた「HATED」シリーズもいよいよ最終楽曲。その旅路の先に見えたのは絶望か希望か。その答えは作中では描かれず、聴く人に委ねられている。死というある種のタブーへと冒涜的にも迫った連曲すべてに共通するのは『死への絶対的な嫌悪』だ。あえて、真正面から死ぬことを否定する『逃げる弱さのような強さ』だ。
こんな時代だからこそ、「生きる」ということの“難しさ”と“尊さ”を等しく歌った今作。いつだって「生きる」という選択をして欲しいという願いが、今「生きる」あなたにも届きますように。