荒井麻珠、自身初となるアコースティックセットによる無料配信ライブを開催！1万人を超える視聴者が、彼女の歌声に歓喜

カバー曲で構成されたライブをやるのも、全編アコースティックセットで歌うのも今回が初めてとのことだったが、確かな歌唱力と豊かな表現力が作り上げた世界観は唯一無二。約1時間、8曲を披露したこの生配信ライブの総視聴者数は1万人を突破した。

「皆さん、こんばんはー！」
サポートキーボード・はたっぷが奏る柔らかな音色で彩られたステージに、手を振りながら笑顔で登場した麻珠。今日はいただいたリクエスト曲で構成されていること、そして何よりも今日この日を楽しみにしていた気持ちなどを伝え、ライブは椎名林檎の「旬」からスタートした。

どこかあどけなさを残したMCでの語り口から一転、歌い出したその瞬間に空気を変えてしまう声の力と存在感にただただ圧倒されてしまう。小田和正の「たしかなこと」では、画面の向こうにいる“たくさんの誰か”ではなく、それぞれの場所で自分の歌を受け止めてくれている”たった1人のあなた”へ向けて歌っていることもしっかり伝わってきた。歌詞の意味を超えるほどの思いを乗せた歌声に、鳥肌が立つようなオープニングだった。

3曲目からはコラボコーナーとして、Do As Infinityの大渡亮(G.)がスペシャルゲストとして参加。以前イベントでコラボレーションした時のことを振り返りながら、「すごくちっちゃい（笑）、だけどこんなに歌が上手い子がいたのかって衝撃を受けたのを覚えてる」と大渡。もともとDo As Infinityが好きだったという麻珠は嬉しさと緊張が入り混じったような表情を見せながら、Do As Infinityの「陽のあたる坂道」など3曲を披露した。優しさとあたたかさ溢れる大渡のアコースティックギターと、はたっぷのピアノ、そして麻珠の歌。3人の相性は抜群だ。

また途中のMCで麻珠は、「音源は音源の良さがあるけど、アコースティックライブは曲の良さをよりシンプルに届けられるからやってみたかった」と語っていたが、このコーナーで披露されていたガールズバンドSILENT SIRENの「nukumor」も、JUJUの「やさしさで溢れるように」も、ただアレンジを変えて歌っているだけではなく、その曲が生まれた瞬間、その原石に宿っていた最初の光をイメージさせてくれるような歌として歌われていたのが印象的だった。歌が上手いからカバーできるのではなく、そういうニュアンスをスッと汲み取って表現しているからこそ、原曲を知らない人にも響くカバーが歌えているのではないだろうか。

後半は、麻珠自身が歌いたかったという宇多田ヒカルの「初恋」と、リクエストが一番多かった優里の「ドライフラワー」を。ラストにワンマンライブなどで大切に歌ってきたオリジナル曲「おくりもの」が披露されると、その歌詞に共感し感動するコメントも多く寄せられていた。あの頃の自分へ。その気持ちを胸に踏み出した今の自分へ。そして、そんな自分のそばにいてくれる大切なあなたへーー。そんな思いをしたためた手紙のような1曲を丁寧に歌い、荒井麻珠初のアコースティックライブは幕を閉じた。

なおすでに発表されているが、この日のステージで改めてワンマンライブ「Song！〜Dreamin’〜」の開催をアナウンス。麻珠曰く「え!?っていう驚きがたくさんあります（笑）」というそのライブには、当日スペシャルゲストとして登場したDo As Infinityの大渡亮、キーボードのはたっぷが参加することも伝えられた。配信であってもこれだけの思いが伝わり、魅了してやまない歌を届けてくれた麻珠のライブ。次はぜひ、その歌声を生で楽しんでみてはいかがだろうか。