天晴れ!原宿、ワンマンライブを新宿BLAZEにて開催し充電期間に突入
この日の公演はまた、結成以来3年半に渡りグループを牽引してきたオリジナルメンバー“成実みく”の卒業公演でもあり、グループのこれまでと未来を繋ぐ重要な節目となる公演となった。
チケットは完売。秒針がまわるごとに残り少なくなってゆく現7人体制の時間を一瞬たりとも見逃すまいと、会場は開演前から熱気に包まれていた。
定刻から十数分、お馴染みのSEが場内に鳴り響くと会場は既に最高潮。メンバーは登場するなり現体制最後となる円陣をステージ上で決め、現7人体制始まりの曲である「アッパライナ」からライブをスタート。
「アイネクライネ幼き恋だね」、「ホットラブウィンター」と人気曲を畳みかけ、「バンチャラ」では、曲中、「今日は最高の1日にしましょう!」と叫んだ成実の笑顔が印象的だった。
MCに続き、「ハジマリのアイズ」。天晴れ!原宿の“ハジマリ”となった曲だ。そして間髪入れずに「超絶スーパーLOVE!」。初期の重要曲の連発で成実がずっとこのグループを牽引してきたことを再確認する。
「みんなにありがとうと伝えたい」そう言って成実がソロタイムで披露したのは、HoneyWorksの「ファンサ」。アイドルとファンの関係性を描いた楽曲だ。“次もまた会えるよね”、そう歌った成実の目には、この日初めて涙が光っていた。
MCで改めてファンへの感謝の気持ちを語った後、「Our Music」に続く流れがこの日のひとつのハイライト。グループを巣立って別々の道を歩むことになる成実の心情を投影したような歌詞が胸を打つ。
藍井すずの「みんなで最高のワンダーランドにしましょう!」の掛け声で始まったラストスパートは圧巻だった。どんなときでもフロアを興奮に巻き込む魔法を放つ「キミだけのワンダーランド」、「アッパレルヤ!!」、「パレリラパレリラ」、「虹をかけろ!」と息もつかせぬ強力なナンバーで突っ走る。
そして続くMCで成実は、自分が素敵なメンバーとファンと過ごした日々を振り返りながらも、「天晴れ!原宿はこれからも続きます」と未来を語った。「そんなみんなとメンバーの約束の歌」、そう言って始まったのは「ぼくらのうた」。“初めてキミに出逢った日 ぎこちない挨拶で だけどなんか嬉しくって 照れくさかったんだ”。ともに3年半の年月を過ごしたオリジナルメンバーの朝比奈れいと成実みくは、背中合わせでそう歌いながら、声を震わせた。
アンコールではメンバー全員が、つるしまたつみさんのイラストがかわいらしい成実みく卒業Tシャツに着替えて登場した。現7人体制に残された時間は残りわずかだ。
「充電期間が終わったら、パワーアップしてスーパーアイドルになって戻ってくるので待っていてください!」七瀬れあがそう叫び始まったのは7人にとって最後の収録曲となった「決勝戦はエブリデー」。まさにこの7人の集大成といえる楽曲だ。
2018年末から1年4か月の時間。「アッパライナ」から始まりこの曲で終わるセットリストに、7人がともに過ごした日々の全てが詰め込まれていた。そして「THE LAST」と題されたこの日の公演は決して終わりではない。七瀬の言葉にあるように、充電中の彼女たちはさらにパワーアップしてまたシーンに戻ってくる。新たな「ハジマリのアイズ」を楽しみにして、ファンらは今後の活動を待つこととなる。