日向坂46丹生明里、涙と笑顔の卒業セレモニーで約7年のアイドル人生に幕「一生忘れることはありません」

2024.12.2 20:15
日向坂46丹生明里、涙と笑顔の卒業セレモニーで約7年のアイドル人生に幕「一生忘れることはありません」サムネイル画像!
撮影:上山陽介

日向坂46丹生明里 卒業セレモニー』が11月30日、12月1日に神奈川県・ぴあアリーナMMにて開催された。

【写真】オレンジを基調とした美しいドレス姿でパフォーマンスも披露

2017年8月、けやき坂46に二期生としてグループに加入して以降、“丹生ちゃん”の愛称で広く愛され続けてきた彼女の卒業セレモニーは、初日を“GAME DAY”、2日目を“LIVE DAY”と題して実施。両日とも大勢のおひさま(日向坂46ファン)が会場に駆けつけ、丹生の晴れ舞台を見届けた。

『NIBUCHAN-PIONSHIPS』とサブタイトルが付けられた初日“GAME DAY”は文字通り、丹生が気心知れた日向坂46メンバーたちやこの日のためのスペシャルゲストたちと、『スプラトゥーン3』や『STREET FIGHTER 6』『マリオカート8デラックス』などお気に入りのゲームを通して、おひさまとその楽しさを分かち合うというイベント。『STREET FIGHTER 6』では日向坂46チームと、酒井健太(アルコ&ピース)やきつね、かが屋で構成されたお笑い芸人チームが激突し、最後の大将戦で丹生と酒井が壮絶なバトルを繰り広げ日向坂46チームが見事勝利を収めた。また、『VALORANT』では丹生チームと山口陽世チームが、世界大会出場経験を持つプロゲーマーやプロゲーミングチームでも活躍するミュージシャン&声優などを携えガチ対決。丹生チームが息の合ったチームプレーで勝利を手にした。

そのほか、イベント中には日本テレビ系『ベストアーティスト2024』の生中継もあり、「ドレミソラシド」「One choice」の2曲を通じて丹生が最後のテレビパフォーマンスを披露。約5時間の長丁場に及んだイベント終盤では、「丹生ちゃんのためにこうしてたくさんの方が集まってくださった事実が本当に奇跡。すごく幸せなイベントだったなと思います」と富田鈴花が語りかけると、それまで笑顔だった丹生が涙を浮かべながら「メンバーのみんなとゲストの皆さんと、このイベントを作り上げてくださった皆さんと、来てくださった皆さんのおかげでこうして大成功することができました!」と感謝を告げる一幕もあった。

2日目の“LIVE DAY”は「アイドル・丹生明里」をテーマに、彼女が最後に絶対にやりたい曲を詰め込んだセットリストが用意された。丹生&河田陽菜の“おみそしるコンビ”による影アナに続いて、丹生がひとりステージに登場すると、ほかのメンバーも合流し「恋は逃げ足が早い」から元気よくライブをスタートさせた。会場がオレンジのペンライトで染まる中、丹生を中心としたメンバーは笑顔を振りまきながら歌う。また、続く「ドレミソラシド」では1番で丹生が、2番以降は小坂菜緒がセンターを務めるこの日のみの演出も用意され、おひさまを歓喜させた。

2曲歌い終えると、丹生は「今日も素敵なオレンジ色の景色を見せてくれたことに感謝します。昨日とはまた違ったアイドルのキラキラをお見せしたいと思います」と伝えてから「今日の目標はやり残したことなく、ライブをやりきることです!」と意気込みを口にする。その後、自身のセンター曲「One choice」MV撮影の思い出の地・横浜での幕間映像を挟みながら、丹生がすべての楽曲に参加しながらライブは進行。けやき坂46時代に初めてもらったユニット曲「キレイになりたい」を小坂と2人、当時の赤い衣装を着用して披露したのを筆頭に、オリジナルメンバーの金村美玖に四期生・山下葉留花を加えた3人で歌う「あくびLetter」、東村芽依を筆頭に河田、金村の4人で情熱的なパフォーマンスを繰り広げる「Cage」と思い入れの強いユニット曲を連発する。

その後のMCで後輩たちが丹生との思い出に花を咲かせると、続いては二期生曲ブロックに突入。お揃いのシュシュを腕に付けた7人はけやき坂46時代の「最前列へ」で、絆の強さをアピールしていく。「君は逆立ちできるか?」では曲のエンディングで、富田から「世界一可愛い“ニャー”」をリクエストされる場面も。また、「世界にはThank you!が溢れている」では会場のボルテージも急加速し、エンディングでは歌詞を「Thank you 丹生ちゃん」に変えて歌うサプライズで丹生を驚かせた。

一期生&二期生による思い出トークを経て、VTRでは休養中の思いが吐露される。「モチベーションは応援してくれるファンの皆さんへの恩返し」とおひさまにメッセージを送ると、「声の足跡」にてライブは後半戦に。ここではダブルセンターの丹生と佐々木美玲がトロッコに乗って、観客の近くまで挨拶に回る演出も用意された。さらに「ガラス窓が汚れてる」「キツネ」と力強い楽曲が連発されると、丹生の「そんなんじゃ聞こえないぞ、腹から声出せ!」の煽りを受け会場の熱気は一気に高まって行った。

VTRでは、横浜スタジアムを訪れた丹生が『4回目のひな誕祭』で自身の初センターと曲「One choice」を初披露したときの思い出が語られる。それまで自分に自信がなくて、一度もセンターになりたいと思ったことがなかった丹生だが、「ファンの皆さんがセンターに立ったら喜んでくれるかな、自分がセンターに立つことで何か変えられるかな」と思い「One choice」でのセンター期間と向き合ったと語られると、ステージにはライブ初披時に着用していたカラフルな衣装を着たメンバーが姿を現す。そして、中心に立つ丹生は『4回目のひな誕祭』で会場がどんどんオレンジ色に染まっていったことを振り返りつつ、「初めていただいたシングル表題のセンター曲、今日私が自信を持ってここに立てているのは、おひさまの皆さんのおかげです。感謝の気持ちを込めて、最後の曲をパフォーマンスしたいと思います」と伝えてから「One choice」を、最高の笑顔でおひさまに届けてライブ本編を終えた。

会場が「丹生ちゃん」コールで包まれる中、スクリーンにはオーディションから現在までを振り返る思い出の映像の数々を紹介しつつ、メンバーが丹生の魅力を明かす映像が映される。続いて、オレンジを基調としたドレスを着用した丹生が姿を現し、卒業に対する思いやこれまで関わった人たちへの感謝の気持ちを、手紙を通じて伝えていく。

「人を幸せにしたいという夢を持って芸能界に飛び込みました」という丹生だったが、いつからか体を思うように動かせなくなり、「今まで参加していた曲に参加できなくなったときは、本当に苦しかったです。自分に対する悔しさや悲しさ、グループで活動しているのに、そこにいない自分は一体何者なんだろうか。ライブに出ることができないアイドルはどうなのかと、自分の中で終わりを意識し始めました」と卒業を意識し始めた経緯を語る。そんな中で、自分のポジションに入ってくれたメンバーへの感謝と申し訳なさ、ファンに心配をかけてしまったことに対して、「このままじゃどうしても自分を許せなくて、そんな悔しさを持って卒業することはできませんでした。絶対にどんな形でもライブに全部参加したい、応援してくださる皆さんにいろんな形で笑顔を届けたい」と考えるようになり、「自分の中で期限を決め、この形なら自分がやり切れる思い、復帰してからはファンの皆さんに恩返しをする、最後の夢を叶える、この気持ちだけでこの1年間過ごしてきました」と正直な想いを吐露。そして、ここまで支えてくれたスタッフや家族、メンバーやおひさまに心からの感謝を告げ、「アイドルになることができて、日向坂になることができて、一生の誇りです。どうぞこれからも日向坂46をよろしくお願いします。改めまして約7年間、本当にありがとうございました」とスピーチを締め括った。

その後、二期生がステージに合流すると、涙を流しながら思い出を語り合う。ここでは、松田好花のリクエストで丹生が二期生に向けて「本当に同期でいてくれてありがとう。大好き!」と伝えたり、金村が持参したカメラで二期生を撮影するなど、同じメンバーである残り少ない時間を惜しんだ。そして、上村ひなのが加わった布陣で「君のため何ができるだろう」を、おひさまとメンバーへの感謝の気持ちを込めて歌唱。続いて、自身も卒業を控えた東村と一緒に「妄想コスモス」をライブ初披露し、会場を温かな空気で包み込んだ。

最後にメンバーが勢揃いすると、佐々木美玲や高橋未来虹、平尾帆夏が丹生との思い出を口にする。美玲が「腰のこともあって活動中つらいこともあっただろうけど、誰にもそんな姿を見せたことなくて。いろいろ背負わせてしまっていたのかもしれないけど、日向坂にとって大きな存在。残してくれたものがたくさんあると思います」、高橋が「実はこっそり、隅っこで涙している姿を見ていて。いろんな葛藤をファンの皆さんの前で出さないようにしていたのを知ってます」と労いの言葉を送る一方で、平尾帆夏は「ひとりで外番組に出るとき、どうリアクションすればいいだろうと周りのスタッフさんに相談したら、必ず丹生さんの名前が出てきて。それくらい大きな存在だったんだなと思います」と偉大さについて紹介する場面もあった。

佐々木久美が「最後は笑顔で見送りたいと思います。日向坂46の丹生ちゃんの姿、最後までしかと見届けてくださいね」と口にすると、丹生の「私も寂しいけど……アイドルとしての思いを込めて歌わせてもらいます」という言葉に続いて「JOYFUL LOVE」がスタート。客席が虹色のペンライトで包み込まれる中、丹生はトロッコに乗って会場を一周しながら、おひさまに別れの挨拶をして回る。再びセンターステージにたどり着くと「今日という日をおひさまの皆さんと、メンバーのみんなと迎えることができて、本当に幸せです。諦めかけたこともあったけど、この景色を見るために頑張ってきました。最後にこうして、最高のご褒美をいただけて本当にうれしく思います。今日という日を一生忘れることはありません。本当にありがとうございました」と改めて感謝を伝えた。

続いてステージ側に振り返ると、そこには丹生にプレゼントするオレンジの花を手にしたメンバーの姿が。山下や山口陽世、久美が各期を代表して思いを伝え、メンバーが一人ひとり丹生に花を渡していく。そして、同期メンバーが一人ずつ感謝の気持ちを送りながら抱擁を交わす中、金村は「丹生ちゃんがいなかったら、今の私はいなかったです。間違いなく最高のアイドル。丹生ちゃんがいつでも私の味方でいてくれたように、私も丹生ちゃんの味方です」と手紙と手製のフォトブックをプレゼント。最後に久美の合図で、メンバーとおひさまが一緒に「丹生ちゃん、大好き!」と叫び、丹生も「私もみんなのことが大好きです!」と返して卒業セレモニーはエンディングを迎えた。

日向坂46として最後の挨拶を終えると、客席からは「丹生ちゃん、ありがとう!」のメッセージカードが掲げられるサプライズも。丹生は満面の笑みを浮かべながら両頬に人差し指を当てる“にぱー”ポーズを見せて、ステージを去っていった。こうして、約7年におよぶ丹生のアイドル人生は幕を下ろした。

ハッピーオーラをモットーに掲げる日向坂46にとって、丹生はグループの象徴のような存在だった。そんな重要なメンバーが卒業したあとも、日向坂46は歩みを止めることなく、丹生の思いも背負って前進を続ける。現在行われている全国ツアー『Happy Magical Tour 2024』、12月25日&26日にはその千秋楽として行われる東京ドーム公演、年明け1月29日には13thシングル『卒業写真だけが知ってる』のリリースも控えている。今後の日向坂46、そして丹生の飛躍に注目し続けていただきたい。

※高橋の「高」ははしごだか

【セットリスト】

00. Overture
01. 恋は逃げ足が早い
02. ドレミソラシド
03. キレイになりたい
04. あくびLetter
05. Cage
06. 最前列へ
07. 君は逆立ちできるか?
08. 世界にはThank you!が溢れている
09. 声の足跡
10. ガラス窓が汚れてる
11. キツネ
12. One choice

アンコール
EN1. 君のため何ができるだろう
EN2. 妄想コスモス
EN3. JOYFUL LOVE

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