ひなた坂46、横浜アリーナで堂々パフォーマンス!座長・宮地すみれは決意表明「がむしゃらに努力し続けたい」

2024.10.25 20:15
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撮影:上山陽介

10月23日、24日の2日間に渡って、ひなた坂46のライブが横浜アリーナで行われた。

【写真】各メンバーがセンターを務めて個性を発揮したライブ中の様子

ひなた坂46は、アイドルグループ・日向坂46のシングル表題曲の選抜メンバー以外で構成されたグループ。前作の11thシングル『君はハニーデュー』の際は、パシフィコ横浜でライブを行ったが、今回の12thシングル『絶対的第六感』では、会場の規模を一気にアリーナクラスにサイズアップしてファンを熱狂させた。なお、最年少メンバーの渡辺莉奈は学業のために欠席し、11人でのパフォーマンスとなった。

24日のライブ冒頭、今回のライブの「座長」を務める宮地すみれが、白いスカーフを掲げて登場。長い手足をいかした優雅な舞いでオープニングアクトを務めた。そこへ他のメンバーも合流し、さっそくひなた坂46の新曲「雪は降る 心の世界に」をパフォーマンス。今回のライブでステージ初披露となった曲で、雪にちなんだ白いペンライトが開場を埋めた。MCでは、宮地が「今日もみなさんと一緒に、思いっきり熱くなれたらなーと思います」と挨拶した。

そして日向坂46の前身グループ・けやき坂46時代の代表曲「期待していない自分」のイントロが流れ、モニターに濱岸ひよりの顔が映し出されると、観客から歓声が上がる。濱岸は卒業を間近に控えている上に、この楽曲は彼女が東京の母と慕う佐々木美玲がセンターを務める曲。ハイライトの「全力ダッシュ」の場面では、メインステージと後方ステージの間を全速力で往復し、バラエティでのマイペースなキャラとは違う真剣な表情を見せた。そして竹内希来里のセンターで「ホントの時間」。センターステージでメンバーたちが円になり、かわいい振り付けで観客にアピールした。

ここからはメンバーがメインステージと後方ステージに分かれてユニット曲をパフォーマンスする。メインステージでは、宮地すみれがセンターに立って「窓を開けなくても」を披露。後方ステージでは、森本茉莉センターで「その他大勢タイプ」を踊った。いずれも1年以上披露されていないレア曲で、ひなた坂46ならではのセットリストとなった。

MCでは、「窓を開けなくても」に参加した竹内希来里が、飛行機を真似た特徴的な振り付けについて、「リハーサル中にみんなで踊ってて、幸せだねーって」と話していたことなどを明かした。ここで、「やれんの?」という決めゼリフを持つ濱岸ひよりが、おひさま(日向坂46ファンの総称)に向かって「おひさま、やれんの!?」と問いかけると、会場から「やれまーす」という大きな声が上がった。

続くパートの「何度でも何度でも」では、メンバーたちがスタンド側の通路を歩きながら歌唱。客席から1m程度の距離で手を振りながら、ファンとコミュニケーションをした。曲中には、センターを務めた石塚瑶季が「私は、みなさんと一緒に作るライブ、そしてこの美しい景色が好きです。今日は、いつもいただいている愛情を1億倍にしてお返しします」とマイクした。続いて平岡海月を中心にメンバーが集まると、「抱きしめてやる」をパフォーマンス。日向坂46の隠れた名曲とも言えるロックナンバーで、気迫のこもった表情を見せた。

続く2曲はペア&ソロ曲。まずは「相棒コンビ」を自称する平尾帆夏と山下葉留花が、「まさか 偶然…」で美しいハモリを聴かせる。そして濱岸ひよりが、かつて日向坂46の歌姫と呼ばれた卒業生・齊藤京子の「居心地悪く、大人になった」を歌唱。濱岸と齊藤は「マブダチコンビ」を名乗る仲で、齊藤も認めた歌唱力を持つ濱岸は、たったひとりでアリーナを埋め尽くす観客を魅了した。

そして平尾のソロダンスからロックナンバー「ガラス窓が汚れてる」。さらに、日向坂46で随一の尖ったサウンドが印象的な楽曲「恋した魚は空を飛ぶ」をパフォーマンス。間奏では、センターの森本茉莉が圧巻のソロダンスを見せた。

ここで再びMC。前シングルでひなた坂46の座長を務めた高橋未来虹が、今回のライブの通しリハーサルを見学した際のエピソードが明かされた。平岡海月いわく、「初代座長の風格を背負って」差し入れをしてくれた一方で、リハを見ながら大量のメモを取っていたという。だが、謙虚な高橋はメンバーにその場ではアドバイスしないまま去ったそうで、ひなた坂46の面々はライブ後に感想が欲しいと口々に言っていた。

次のパートは「Am I ready?」から。山下葉留花がセンターに立ち、かわいくうさぎダンスを披露。そしてメンバーがメインステージと後方ステージに分かれ、「My fans」。山口陽世を中心にしたチームと、清水理央を中心にしたチームが、間奏でダンスバトルを見せた。「My fans」でこのバトル演出が見られるのは久しぶりで、ライブならではのステージングに観客は興奮状態だった。一転してコミカルな曲調が楽しい「雨が降ったって」では、高瀬愛奈がセンターを務めた。

ここで、山口陽世が「ひらがな(ひなた坂46)、ぶちかませー!」と叫ぶと、前シングルのひなた坂46楽曲「錆つかない剣を持て!」をパフォーマンス。ロングバージョンにアレンジされた間奏では、山口を中心とするメンバーたちが、激しいダンスをたっぷり見せつけた。この山口と森本茉莉の三期生コンビは、全力以上とも言える振り切ったパフォーマンスと熱い気持ちで、ひなた坂46を支える2本柱になっていると言えるだろう。

そして現座長、宮地すみれがマイクを取り、スピーチした。「本日は、ひらがなひなた(ひなた坂46)のライブにお越し下さり、本当にありがとうございます。昨日はグループのことについてお話しさせていただいたのですが、今日は少し自分のお話しをさせてください。

日向坂46は、前回から選抜制となり、私はその選抜メンバーとして活動させていただきました。活動期間中は、メンバー全員がそれぞれの場所で日向坂46をより強くするために全力で頑張った、大切な期間だったと思っています。そして迎えた12枚目シングルのフォーメーション発表の日、選抜発表で私の名前は呼ばれませんでした。たくさん努力を重ねてきても、いつもあと一歩のところでダメで、そんな自分が好きではないと感じてしまい、悔しさが芽生えました。

そしてひらがなひなたの座長を務めさせていただくということになって、自分がちゃんと引っ張っていけるかなと不安もたくさんありましたが、ひらがなひなたのみんなと一緒に活動していくにつれて、みんながこのライブにかける思いがすごく強くて、そんな素敵なみんなに、私も胸を打たれて、ひらがなひなたとして、こうして活動している、この、今、この瞬間がすごく楽しいって気づくことが出来ました。

ひらがなひなたという場所は、私たちにとって、初心を思い出させてくれる大切な場所です。ひらがなひなたで活動をするということ、それは、前へ進むための大きな一歩でもあり、かけがえのないチャンスだと私は思います。

だけれども、決して、前向きな、明るい気持ちだけでは乗り越えられないときもあります。先が見えない不安から、立ち止まってしまうこともあります。いろいろな葛藤から、自分を見失ってしまうときもあります。それでも、こうして、応援してくださるファンのみなさん、スタッフのみなさん、優しく支えてくれるメンバーがそばにいてくれたから、ここまで頑張ってくることができました。

だからこそ、私は、これからも努力をし続けます。どんなときも、夢や目標を持って、がむしゃらに努力し続けたいと思います。これからも、私たちの輝きや個性、そして努力を、どこへ行っても、しっかりと観ていてください。最後に、私たちの強い覚悟をパフォーマンスに乗せて、この楽曲を披露させていただきたいと思います」

そう語ってから、自身がセンターを務めるひなた坂46の楽曲「君を覚えてない」をパフォーマンスした。爽やかな曲調に甘酸っぱい恋の思い出を詰め込んだこの楽曲を、感情を込めて歌う宮地やメンバーたちに、ファンは大きな歓声を送った。

ここでライブ本編が終了。アンコールを受けて登場したひなた坂46のメンバーは、日向坂46のカワイイの部分を象徴する楽曲「アザトカワイイ」を宮地センターでパフォーマンスする。

MCでは、このひなた坂46のライブを横浜アリーナという大会場で開催すると聞いた際、「ほんとにびっくりしたんです。「正気かな?」みたいな(笑)」と思ったという森本が、リハーサル期間中にずっとポジティブに取り組んでいたメンバーに刺激を受けたことを話した。さらに、表題曲の選抜として活動しているメンバーからも刺激を受けたことから、「ここにいるメンバーだけじゃなくて、日向坂全体で作り上げてるライブでもあるのかなって思った」と語った。

そして「知らないうちに愛されていた」を歌唱。客電が上がり、メンバーはファンの顔を見ながら、花道やスタンド側通路を歩いて回った。ここでライブは終わる予定だったが、この日はダブルアンコールが発生。再びステージに出てきたメンバーたちは、「君を覚えてない」をもう一度パフォーマンスしてライブに幕を下ろした。

このひなた坂46のライブでは、日向坂46のときとは違って様々なメンバーがセンターを務める姿が見られる。セットリストも、旧曲や隠れた人気曲を取り上げるなど、普段のライブよりも柔軟な構成で楽しませてくれる。また、メンバーが観客の近くに行く時間が多く設けられており、ファンとのコミュニケーションを大事にする日向坂46の原点回帰とも言える内容になっている。今やひなた坂46のライブは、ステージに立つメンバーだけではなく、日向坂46というグループ全体の魅力を掘り起こすようなイベントになっていると言えよう。

※高橋の「高」は、はしごだか

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