AKB48渡辺麻友と柏木由紀が本音で語る「女の子同士の友情」が話題
普段は「二人でいるときはふざけた話しかしない」と語る柏木由紀と渡辺麻友。年内でのグループ卒業が迫る渡辺麻友と、 グループに残る柏木由紀がアイドル同士の関係を超え、 強い「女の友情」で結ばれている二人がお互いへの本音を綴った手紙をやりとりするという本著。書簡の最後には「10年後のお互いへ」に向けた手紙、 そして「相手のファンへ」向けたメッセージも掲載されている。
AKB48のなかでも不動の人気を誇る渡辺麻友と柏木由紀。 2人の仲のよさはファンの間でもよく知られているが、 出会いは11年前のAKB第3期追加メンバーオーディションまでさかのぼる。 その後、 初めてのレッスンで初めて言葉を交わした時のこと振り返る。
〈お昼の時間にお弁当が出てきて。 何種類かあってどれにしよーかぁって悩んでるわたしに「どれにする?」って声をかけてくれて〉(渡辺麻友)
〈わたしがそう声をかけたってことになってるけど……。 本当だったら、 ごめん。 わたしは……まるで覚えていません。 マジで、 ごめんなさい〉(柏木由紀)
二人の友情にとって、 ひとつのターニングポイントとなったのが「まゆゆのチームAへの移動」。 人前で泣かないと決めていたゆきりんが人目をはばからずステージで泣いた。
〈まゆとは、 どこまでも、 ずっーと一緒だと思っていたのに。 2人でチームBを引っ張っていくはずだったのに〉(柏木由紀)
〈もちろん、 わたしも、 ゆきりんと同じ気持ちです。 ゆきりんあってのわたしです〉(渡辺麻友)
AKB48が大ブレークするなかで多忙を極める当時のことを、 2人は「往復書簡」という形で手紙に綴っていく。 総選挙、 まゆゆの卒業コンサート、 そして互いを認め合う心、 相手に対して怒ったこと。まゆゆ引退という一つの節目だからこそ伝えておきたい言葉が手紙には溢れている。 素直な気持ちを記した24通の手紙は、 思春期を駆け抜けた少女たちの青春の記録ともいえる。
友情の軌跡、 すがすがしい読後感。ファンならずともお薦めの1冊といえそうだ。