山下美月『舞いあがれ!』久留美役で存在感を発揮!視聴者から愛された“もう1人のヒロイン”
『舞いあがれ!』は、福原遥演じるヒロイン・舞が、東大阪と長崎・五島列島でさまざまな人との絆を育みながら、飛ぶ夢に向かっていく挫折と再生のドラマ。同作で山下は、舞と貴司(赤楚衛二)の幼なじみで、総合病院の救急担当看護師として働きながら、元ラグビー選手で職を転々とする父・佳晴(松尾諭)を支える久留美を演じている。作中では、父親を思って婚約者に別れを告げたり、互いに思い合いながらも関係が進展しない舞と貴司を案じて背中を押したりするなど、優しく面倒見の良い姿が印象的だった久留美だが、やがて“救命救急の看護を極めたい”という思いから、ドクターヘリに乗るフライトナースを目指すという目標を舞たちに語り、その後、無事に病院の面接にも合格。自身の夢を追いかけ、東大阪を離れて長崎でフライトナースとして活躍するという成長した姿が描かれた。
また、物語の途中からは、たびたび公園で一緒にお酒を飲んで話す“飲み友達”だった舞の兄・悠人からの告白をきっかけに恋人同士となり、遠距離恋愛をすることに。この2人の関係性に対し、「悠人と久留美カップル好きすぎる」「一生幸せであれ」などの応援の声も多かったが、3月28日の放送回で、ついに悠人は久留美にプロポーズ。悠人が指輪を見せ、「一緒に生きていきたい。結婚しよう」と真摯に思いを伝えると、久留美は「ずるいねん…こんな時だけ直球って」「はいって言うしかないやんか」と顔をほころばせ、2人で抱擁を交わすという感動的な展開に、Twitterでは喜びの声があふれ、「久留美ちゃん」というワードがトレンド入りするなど、大きな反響を呼んだ。このことからも、山下が演じた久留美が、視聴者から愛される人気の高いキャラクターだったことがうかがえる。
公式サイトのインタビューの中で、久留美を演じるにあたって関西弁での台詞に挑戦していることにも触れ、芸人の動画を見て勉強していることや、現場でカメラが回っていない時も福原と関西弁で話していることを明かしていた山下。さらに彼女は自身が所属する乃木坂46の公式YouTubeチャンネル『乃木坂配信中』にアップされた動画の中でも、関西を訪れた際には関西弁を使うように意識しているといった、『舞いあがれ!』に出演する上で自身に課しているルールを語り、「お芝居中に標準語が出ないように、なるべくエセっぽくなっちゃっても、一生懸命がんばって喋ってます」と役作りに対する努力を明かしていた。
ヒロインの幼なじみという役柄でありながら、家族との関わり、仕事、そして恋愛など、1人の女性としてのリアリティある悩みや成長が描かれ、同作の“もう1人のヒロイン”とも言えそうな活躍を見せた久留美。関西弁を違和感なく演じるための地道な努力の積み重ねも、そうした役柄に説得力を与えているのではないだろうか。朝ドラへの出演が夢で、出演が決定した際には、「まさかあの朝ドラに!」と驚いたという山下だが、女優としての1つの夢が叶った今、彼女のこれからの活躍にもぜひ注目していきたい。