松本清張の名作『黒革の手帖』が武井咲を主演に迎え、ドラマ化。”悪女”役に「イメージも変わっていくかも」
松本清張没後25年、あの不朽の名作がふたたびテレビ朝日でドラマ化される。
1978~80年に『週刊新潮』に連載され、1980年には新潮社から単行本が刊行。1982年1月期に山本陽子主演でテレビ朝日にて連続ドラマ化し、平均視聴率17.4%、最高視聴率18.6%を獲得。2004年10月期には米倉涼子主演で連続ドラマ化し、平均視聴率15.7%、最高視聴率17.7%を獲得した『黒革の手帖』が、2017年7月、甦る。
愛と欲望が渦巻く街・銀座――。派遣社員として勤めていた銀行から1億8千万円もの大金を横領した原口元子は、その金と借名口座のリストが記された『黒革の手帖』を盾に、銀座に自身のクラブ『カルネ』をオープンさせる。後ろ盾も何もなく、みずからの野望のためだけに突き進み、若きママとして夜の世界を生き抜いていく元子。彼女のその痛快な生き様と、時代の閉塞感に甘んじることなく己の道を切り開いていく覚悟と大胆さは、いつの時代にも視聴者を熱狂させ、“悪女”と謳われながらも多くの女性たちの共感を得てきた。
今作でその“稀代の悪女”・原口元子を演じるのは、松本清張作品初挑戦となる武井咲。『Wの悲劇』、『瀬戸内少年野球団』など、さまざまな名作で主演を務めてきた武井が、地味な派遣社員から一転、夜の世界の蝶へと華麗に変身する主人公を演じる。武井自身初となる清張作品。しかも史上最年少の原口元子となる今作。武井は“稀代の悪女”を、まさに体当たりで演じるだろう。
【武井咲 コメント】
『黒革の手帖』という、これほどの大作。果たして自分に務まるのか、まして事務所の先輩である米倉涼子さんが主演をされた作品でもありますので、とにかくプレッシャーが凄いです。最初にお話をいただいたときは「やりたくない!(笑)」と不安で逃げ出したい気持ちにもなりましたが、今はようやく楽しみのほうが大きくなってきたかな…? 役柄上、和装でのお芝居も多くなるのですが、着物って着るだけで意識が変わりますね。これから本物の銀座を体験して、そこで得たものや所作などを役に反映させていきたいです。
原口元子という女性の生き方は素直に「かっこいいな」と思いますし、悪い人間を蹴落としていく、という部分に気持ちよさを感じます。私はこれまで等身大の役が多かったので、エッジの効いた役、今までとはひと味違った役をできることが楽しみです。今回、元子という悪女を演じるということで、みなさんが抱く私のイメージも変わっていくかもしれませんが、その変化も怖くない、むしろそうならなくてはいけない、と強く思っています。
このような大作に挑戦することに多少の躊躇いはありますが、勇気を出して一歩踏み出すことでひとつ上のステージに引き上げていただき、そこでどれだけ自分が頑張れるかが勝負なのかなと思います。銀座のママ、悪女、という“大人の女性”な役柄のお芝居ができることを嬉しく思いますし、松本清張作品に出られることも、とても光栄です。この作品を機にひとつ成長できればいいなと思っています!