星野源、くも膜下出血後に感じた中村勘三郎さんへの思い「天国から自分を戻してくれた」

2017.4.11 20:50

10日放送のテレビ朝日系「徹子の部屋」で星野源が、自身の曲「化物」と中村勘三郎さんにまつわるエピソードを語った。

番組では星野がゲスト出演し、自身のこれまでの歌手・俳優・文筆家としての活動を通しての活動に黒柳徹子が迫った。

その中で自身が松尾スズキの劇団・大人計画に所属することが決まった、2003年の舞台「ニンゲン御破産」に出演した話となった。星野はこのとき主演を務めていた勘三郎(当時は勘九郎)さんについて「舞台裏で話したことが今でも印象に残っている」と語る。

当時、勘三郎さんが公演をすれば、お客さんは頭の上で拍手をするほど盛り上がるという人気ぶりだったが本人は「家に帰ってお風呂に入るときに本当にひとりぼっちなんだよ」と語っていたそう。また、自身の演技や演目に悩むこともしばしばだったとのことで、星野は「『もっと面白くするにはどうしたらいいのか?』『もっと魅力的な役者になるにはどうしたらいいのか?』をずっと考えて悩まれていた」と語った。そんな勘三郎さんの姿を見ているうちに星野は「すごく悩まれてるし、すごく孤独なんだなってことを知って、おこがましいながらも人間らしさや親近感を感じた」そう。

勘三郎さんが亡くなった年に星野は曲を作っており、メロディーはできていたが歌詞で悩んでいた。そこで星野は「(亡くなった)勘三郎さんの歌を作ろう」と思ったそう。そのとき完成した曲が「化物」で、「悩みすぎて孤独になってしまった自分というものを、ちょっと勘三郎さんと重ね合わせて書いてみたら歌詞が書けたんですね」と解説した。

しかし星野は「化物」の完成直後、くも膜下出血で倒れてしまった。救急車で搬送されて手術もしたが、幸いにも後遺症は残らなかったため、現場に戻ることができた。よくインタビューで「化物」について「これは星野さんの復活の歌なんですね」と言われるそうだが、星野としては「勘三郎さんの歌なんだけどな」と思っていたとのこと。

それでも星野は自分が大事に至らなかったことを「勘三郎さんが天国から自分を戻してくれた」と思ったそうで「『この曲は僕のために作ったけど、源ちゃんの歌にした方がいいよ』と言ってくれている感じがして。なのですごく今でも(「化物は」)大事で」と話し、勘三郎さんの息子の中村七之助との現在の友人関係を出して「(勘三郎さんに)大事な縁を作っていただいた」と感慨深げに話した。

その他にも黒柳から夢を聞かれた星野は「僕の夢は“長生きしたい”です。なるべく長生きして楽しく朗らかに過ごせるのが一番いいな」とコメントしていた。

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