堀家一希の主演映画『世界は僕らに気づかない』が第17回大阪アジアン映画祭のコンペティション部門に入選

2022.2.17 19:00
堀家一希の主演映画『世界は僕らに気づかない』が第17回大阪アジアン映画祭のコンペティション部門に入選サムネイル画像!
(c)2022「世界は僕らに気づかない」製作委員会

2月17日、第17回大阪アジアン映画祭コンペティション部門の入選作品が発表され、株式会社レプロエンタテインメントが製作した映画『世界は僕らに気づかない』(主演:堀家一希、脚本・監督:飯塚花笑)が選出された。

大阪アジアン映画祭のテーマは「大阪発。日本全国、そしてアジアへ!」。暉峻創三プログラミング・ディレクターの下、アジア映画最新作の上映や多様なプログラムが実施される本映画祭は、今年で17回目を迎える。また、スクリーン上映に加え、過去に大阪アジアン映画祭で上映された作品のうち、今こそ世界に知られるべき作品を中心にピックアップした「大阪アジアン・オンライン座」でのオンライン上映も開催予定だ。

本作が入選した「コンペティション部門」は、大阪アジアン映画祭の中核となる部門で、ジャパンプレミア以上となるアジア映画(日本映画を含む)およびアジアと深い関係を有する映画が上映。審査委員(3~5名予定)により、グランプリ(最優秀作品賞)、来るべき才能賞等が選定される。なお、2021年は『いとみち』(横浜聡子監督)が入選、グランプリを受賞した。

『世界は僕らに気づかない』で主演を務める堀家一希は、岡山出身の24歳。映画『泣くな赤鬼』(‘19年/兼重淳監督)での高校時代の斎藤(ゴルゴ)役や、『東京リベンジャーズ』(‘21年/英勉監督)でのパーちん役など、その存在感ある演技が輝く若手俳優だ。脚本・監督を務めるのは、様々な映画祭での受賞経験を持つ飯塚花笑(いいづか・かしょう)監督となっている。

堀家演じる主人公・純悟は、フィリピン人の母親と2人きりの家庭で育ち、その複雑なバックグラウンドを受け入れられず、周囲とぎくしゃくした関係にある。そこに思春期ならではの不安定な感情もプラスされた、難しい役どころを長編映画初主演ながら堂々と演じきった。なお、息子である純悟への深い愛情を抱きつつ、厳しい態度もとってしまう母親・渡辺レイナは、スコットランド人の父親とフィリピン人の母親を持つGOWが演じた。

本作は、監督、スタッフ、キャストなど、作品に関わる多くの人物が群馬県在住者及び、出身者で制作され、全編群馬県内にて撮影された。群馬県は、工場が多い土地柄、早くから外国人の労働者が多く住む土地で、外国の出身者が日常の風景の中に溶け込んでいる。自治体も多様性の認知についても積極的に取り組んでおり、2020年には県内全域に「ぐんまパートナーシップ宣誓制度」が導入された。

今現在の日本の実情を背景にしながら、人種やセクシュアリティの多様性を身近な問題としてとらえ、真摯に取り組んでいる群馬県を舞台とした本作品が、日本の国際映画祭としてアジア中の優れた映画を見出してきた「大阪アジアン映画祭」のコンペティション部門に選出されることとなった。

【あらすじ】

群馬県太田市に住む高校生の純悟(18)は、フィリピンパブに勤めるフィリピン人の母親を持つ。父親のことは母親から何も聞かされておらず、ただ毎月振り込まれる養育費だけが父親との繋がりである。
純悟には恋人の優助(18)がいるが、優助からパートナーシップを結ぶことを望まれても、自分の生い立ちが引け目となり、なかなか決断に踏み込めずにいた。
そんなある日、母親のレイナ(41)が再婚したいと、恋人を家に連れて来る。見知らぬ男と一緒に暮らすことを嫌がった純悟は、実の父親を探すことにするのだが…。

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