森七菜、『天気の子』『3年A組』など話題作の出演を勝ち取ってきた“情熱”
1月15日より放送予定の日本テレビ系ドラマ『逃亡医F』で、海洋観測士・沢井美香子役を演じる森七菜。女優に加え、2020年よりアーティストとしても活動しており、2021年の10月には新海誠監督が作詞を手がけた楽曲「背伸び」を配信リリースした。本記事では、今年も各方面で活躍が期待される彼女のこれまでの歩みを辿ると共に、その魅力を探りたい。
2016年に地元・大分県でスカウトを受けて芸能界入りしたという森は、デビュー以来、日本テレビ系ドラマ『3年A組―今から皆さんは、人質ですー』(2019年)など数々の話題作に出演しているが、それらの役はオーディションで勝ち取ったものだという。森は過去にテレビ番組で、“オーディションに挑む際に大事にしていること”として、「出せるものを全部出して帰ろうっていうのが、私の唯一決めているモットーみたいなもので」と明かしており、その熱意ある姿が、森を“選ばれる女優”にしているのではないだろうか。
そんな森は、自身の役作りに対するストイックな姿勢についてもたびたび語っており、TBS系ドラマ『この恋あたためますか』(2020年)で、活動していたアイドルグループをクビになり、無気力にアルバイトをしている21歳のコンビニ店員・井上樹木を演じた際には“役柄と同じ経験をしたい、くじける気持ちを等身大で感じたい”と考え、監督に「私のことディスってもらっていいですか?」と頼んだこともあるという。その結果、より演じる役の心境を理解できるようになったようで、そんな役作りへのひたむきな姿も、森の魅力の1つだと言えるのかもしれない。
また、森を語る上で欠かせないのが、2019年公開のアニメーション映画『天気の子』ではないだろうか。ここでも、2000人を超えるオーディションの中から選ばれ、不思議な能力を持つヒロイン“陽菜”の役を掴み取った森。同作品が声優初挑戦だったという彼女は、当時の心境について「すごい緊張してましたね、初日とかは。もう緊張しすぎて泣いちゃうくらい」とテレビ番組の中で振り返っており、同じく新海監督が手がけた『君の名は。』が大ヒットしたことで、次の作品のヒロインを演じることに大きなプレッシャーを感じていたという。そんな『天気の子』は観客動員が1000万人を突破するなど、大きな話題となり、森の代表作ともいえる作品の1つになった。
2020年には自身が出演した映画『ラストレター』の主題歌「カエルノウタ」でアーティストとしてデビューし、以降もカバー曲「スマイル」がヒットするなど、女優のみならず歌手としても注目を浴びている森。2021年10月に配信リリースした楽曲「背伸び」では、『天気の子』での繋がりがある新海監督に「監督の言葉を歌いたい」と熱いラブコールをしたことで、作詞が実現したという。多方面で活躍しながらも、熱意を持って、1つ1つの作品に挑戦する森。表現力をストイックに磨き続ける彼女の今後の姿にもぜひ注目していきたい。