永瀬廉、『おかえりモネ』で見せた俳優としての“強さ”
アイドルグループ・King & Princeのメンバーとして活動しながら、NHK連続テレビ小説『おかえりモネ』で清原果耶が演じるヒロイン・永浦百音の同級生である及川亮を演じるなど、活躍の幅を広げている永瀬廉。本記事では、そんな朝ドラへの出演に対する彼の熱意や、これまでの俳優としての姿を辿っていく。
2019年に『うちの執事が言うことには』で映画初主演を務めた永瀬は、2022年以降も映画『真夜中乙女戦争』やドラマ『わげもん〜長崎通訳異聞〜』(NHK)といった主演作の公開や放送が予定されている。
俳優として多方から求められる一方で、累計発行部数が2500万部以上の大人気漫画の実写映画『弱虫ペダル』(2020年公開)で主人公の小野田坂道を演じた際には、「急に月9決まるみたいな」といった言葉でプレッシャーを表現していた永瀬。しかし、撮影期間中は気負った一面を見せないように、役の裏ではあくまで“素の永瀬廉”として振舞っていたとテレビ番組で答えていたことがあるように、そういった気持ちの切り替えができるという冷静な一面も、永瀬の俳優としての“強み”なのかもしれない。
そんな永瀬は、NHK連続テレビ小説『おかえりモネ』の役をオーディションで勝ち取っており、当時の心境を“朝ドラのオーディションを受けられただけでもありがたかったので、落ちてもいいやという覚悟だった”と、テレビ番組に出演した際に回想している。その上で、広い部屋の中にぽつんと置かれた椅子に座り、十数人の関係者らから質問を受けたという面接については「怖かったっすね」と振り返っていた。
そうして緊張のオーディションを経て、自分の手で朝ドラ出演の切符を手にした永瀬。作中での熱演が大きな話題になるなど、視聴者からの反響も大きかったようで、自身のラジオ番組でも“King & Princeに興味のなかった母親が永瀬廉に興味を持ちだした”といった声を「めっちゃ嬉しいよね」というコメントと共に紹介したこともあった。
自身の演じた“りょーちん”こと及川亮について、永瀬は度々、自身の言葉でその解釈を語っており、King & Princeの楽曲『You are my hero』をラジオでオンエアした際には、同楽曲の「大丈夫は君からのSOSの合図」という歌詞について触れつつ、「ずっとずっとりょーちんはこれまで『大丈夫』『大丈夫』って言い続けてきて」「でもやっぱ内心助けてほしいっていう気持ちは絶対どこかにあってっていうさ」と、心情が重なると感じたと話すなど、演じた役柄への思い入れがうかがえる発言も残っている。
及川亮という役に向き合い、演じたことで、アイドルとしてだけでなく“俳優の永瀬廉”としての評価も得たであろう永瀬は、『おかえりモネ』への出演について“大きな財産になった”と語っていた。役柄に真摯に向き合い、時に冷静に自身を見つめることのできる永瀬は、朝ドラへの出演で得た経験を財産に、これからも俳優として飛躍を続けていくのではないだろうか。彼の今後の俳優としての姿にも、ぜひ注目していきたい。