西島秀俊、カンヌ正式出品の主演映画撮影を振り返る「すごく刺激的な体験で…」

2021.7.5 16:45
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映画『ドライブ・マイ・カー』カンヌ国際映画祭壮行会イベントが4日、都内にて開催され、主演の西島秀俊、出演の三浦透子霧島れいか濱口竜介監督が登壇した。

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同作は、計り知れない喪失と仄かな希望を綴った村上春樹氏の短編小説の映画化作品。2年前に妻(霧島)が突然、秘密を残してこの世からいなくなってしまった家福(かふく/西島)は、寡黙な専属ドライバーのみさき(三浦)と出会い、みさきと過ごすなかであることに気づかされていく――。8月20日より全国公開。

同作は、7月6日より開催される第74回カンヌ国際映画祭コンペティション部門への正式出品が決定しており、最高賞であるパルムドールを競う同部門への出品は日本映画としては唯一という快挙。

濱口監督は、「(正式出品決定の)知らせを頂いたときにとても嬉しかったのですが、こうやって今日この場に来て、すごいことなんだなと改めて感じています」と告げ、「自分としてもすばらしい映画だと思っているので、コンペティションに選ばれるという結果を嬉しく、誇らしく感じています」と語った。

西島は、「世界が注目し、これからもっともっと大きくなる監督の作品に参加させて頂いて光栄ですし、イチ俳優としてすばらしい体験をさせて頂いたなと思っています。今回、カンヌという場所で世界中の方たちに観て頂けることは嬉しいことです」と喜びを言葉に。

濱口監督の映画づくりについて、西島は、「他の監督とは違う演出方法がたくさんあります。本読みをひたすらやり続けることであったり、シーンにはないけれどもかつてあったであろうシーンをリハーサルでやったり、と色々あります。“質問があってその質問にこのキャラクターだったらどう答えるか”ということを事前に考えたり」などと振り返った。「そういう色んな作業を用意してくださっていて、他にもたくさんあったのですが、それはすごく刺激的な体験で、今後の別の現場でも個人的にやりたい作業をたくさん教えて頂きました。色んな国の俳優さんたちが集まってみんながそのことを楽しんでやったいたことは非常に感動的でした」と実感を込めて語る一幕もあった。

イベントでは、カンヌ国際映画祭に濱口監督、三浦、霧島の3人が参加することが発表された。

スケジュールの関係で出席することができないという西島は、「観客のみなさんは世界中から来ていると思うので、どういう反応で…、どのシーンで…、こんなことで笑っている…とか、意外な反応があると思うので、ぜひ、どうだったのかを聞きたいなと思っています」と現地に向かう3人に期待。

濱口監督は、西島が映画祭に出席できないことについて、「この点に関してだけは、僕は西島さんの事務所を恨みます」とポツリ。濱口監督の軽快なトークに会場が湧く一方、西島は気恥ずかしそうにしていたが、濱口監督は「こればっかりは本当に残念というのが正直な気持ちです。本当に西島さんあっての映画」、「ぜひ一緒に行きたかった」と本音をこぼしつつ、「日本にすばらしい俳優がいることを向こうでちゃんと示してきたいなと思います」と映画祭に掛ける想いを語った。

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