大島優子、子役・AKB48を経て“女優”へと至った経緯を語る「アイドルという生き物は…」

2021.6.14 16:45
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女優の大島優子が12日、都内にて開催された映画『明日の食卓』(公開中)のトークイベントに瀬々敬久監督とともに出演し、アイドルへの想いを明かした。

【写真】監督との2SHOTや、トーク中の様子なども公開

同作は、椰月美智子の2016年に出版された同名小説を原作に、子を持つ親なら誰もが直面する問題を社会派エンタテインメントの旗手である瀬々監督が映画化。菅野美穂、尾野真千子、高畑充希ら豪華女優陣が各々のドラマを濃密に演じ、緊迫のクライマックスへと向かう。

劇中で重要な役どころである“第4の母”燿子を演じた大島は、「私も今日、『明日の食卓』を別の会場で観てから来ました」と、イベントの前に有楽町の映画館で同作を鑑賞したことを明かした。瀬々監督が「『大島優子が来てる!』って言われなかったのですか?」と質問すると、大島は「言われないですよ(笑) 1人でこっそり」と回答。「気づいた人、いなかったのですか?」との瀬々監督からの確認にも「誰もいないです」と笑顔を見せた。

作品の感想が話題にあがると、大島は、「私は自分に子どももいないし、結婚もしていないので、私目線で考えたときに、『母親ってどんなだったっけ?』と思ったのですよね。確かに、超鬼みたいな顔をしているときもあるけど、すごく優しく仏のように微笑んでいるときもあって。子どもからの主観として見ていて、顔の表情とかだけで、親の心とか心情というものを察知しながら生きていたなと思いました。親と子って鏡みたいなものなんだなと思い出したんです」と自身の子ども時代のエピソードを交えて語った。

「改めて(母親に)感謝しなければなと思いました。私は父子家庭なので、わりと父親とばかりずっと長い時間一緒にいるのですが、母親は母親なりの目線で子どもをちゃんと見て、自分も働かきゃと自分を奮い立たせるといいますか。母親って父親よりも『信じたい』という気持ちが強いのかなと思いました。架空でもいいし、目に見えるものでもいいから、何かを信じながら生きないとダメというか、生きていこうという力が強いのかなと映画を観て思いました」と自身の母親、そして“母親”という存在に対しての想いを明かした。

そんな大島に、瀬々監督は、「ウィキペディアを見ていたら、子役から始めてらっしゃいますけど、“母親が『やれ』って言った”って書いてあった(笑)」と声を掛けた。大島は、「そのときは習い事を何もしていなかったので、『習い事みたいにやってみる?』と私に持ち掛けてくれたんですよね。面白そうだから『やる』と言って始めたのですが、今になって親と会って話してみると、たぶん、夢だったんじゃないかなと思います。自分が本当は表に出たかったのかなとは思います」とコメント。

瀬々監督は、「大島さんはそのとき俳優さんになりたいと思っていたのですか?」とも。大島は、「思ってないです。まったく。大人の方に囲まれていて『可愛い! 可愛い!』と言われるのが楽しかった(笑)」とにっこり。

キャリアの話題は続き、大島は、「AKBに入ったのは高校2年生のときで、その前にちょうど進路相談が始まったんですよね。一応、子役としては続けていたのですが、鳴かず飛ばずだったので。だから『これは諦めなきゃダメかな』と思って別の道を考えていたのですが、そこでAKBのオーディションがあるとなって、ラストチャンスみたいなことでやったら、あれよあれよといううちにアイドルというものになっていたといいますか(笑)」とAKB48でのデビューについて笑顔で振り返った。

瀬々監督が「アイドルの頃はどんな感じだったのですか? 『これ、私の天職だわ』みたいな感じだったの? それとも、『ちょっと気恥ずかしいわ』みたいな感じだったの? それとも、『まあ、仕事だからやるか』みたいな(笑) どんなテンションだったのですか?」と突っ込む一幕も。会場には大島のファンも駆け付けており、瀬々監督の質問にクスクスと笑い声もあがっていたが、大島は「私は天職だと思っていました」とキッパリ。瀬々監督が「ホントかな?」とつぶやくと、大島は「今でも思います。女優業は天職ではないと思っていて、アイドルの方が天職だったかなと思っているのですが、でも、ずっと続けられるほどのエネルギーを作って行くことはすごく難しいです、アイドルという生き物は……といいますか。女優さんは作品によってエネルギーチャージが違うからそれがまた面白いと思ってずっとチャレンジし続けていきたいなという職業です」と明かした。

そんな大島を、瀬々監督は、「この映画の隠れたMVP!」と女優として絶賛していた。

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