米津玄師、続く快進撃と話題作「LOSER」の歌詞に込められた意味とは?

2016.10.14 21:53

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9月28日に米津玄師が自身5枚目となるシングル「LOSER / ナンバーナイン」を発表した。このシングルは彼にとって自己最高枚数となる4.8万枚のセールスを記録し、2016年10月10日付オリコン週間シングルランキングでも自己最高位となる2位にランクインした。

ちなみにこの週のランキングで首位に立ったのは韓国の新星で男性7人組グループ・iKONの日本初シングル「DUMB & DUMBER」。両者の差は僅か1004枚という大接戦だった。

また、「LOSER」のミュージックビデオのYouTubeでの再生回数は、10月14日現在、620万回を超えている。

<タイトル曲「LOSER」に込められた意味は単純な敗者ではない?>

オリコン週間チャート1位を記録したアルバム『Bremen』から約1年ぶりに発表した本作は両A面シングル。ストリートを意識した作品という「LOSER」は、歌詞の中でカート・コバーン(NIRVANA)とイアン・カーティス(Joy Division)という夭折した音楽業界のレジェンドふたりの名前が登場する。

しかしここで米津が伝えたいこととは亡くなった彼らを美化したいわけではないし、もちろんその逆でもない。カートがいたNIRVANAのメンバーはFOO FIGHTERSなどで現在も活躍している。一方のイアンが所属していたJoy Divisionもその後、New Orderと名前を変え、これまた現在まで活動している。つまり両バンドのメンバーは息の長い活動を続け、現在の音楽シーンで今なおたくましく生きのびているのだ。

つまり「LOSER(敗北者)」というタイトルは、ネガティブな意味ではなく、泥臭くとも逆境から這い上がり、今を生きていこうというアウトサイダーのスタンスでの決意表明を意味しているのではないか。そう考えると「LOSER」は、残されたメンバーが同胞の死に代表される逆境に傷つきながらもあがいてあがいて、現在も前へ進もうとするその姿を路上から温かく見つめる曲のように思えてくる。

<「ナンバーナイン」は森ルーヴル美術館の展覧会公式イメージソング>

一方の「ナンバーナイン」はルーヴル美術館特別展「ルーヴルNo.9 ~漫画、9番目の芸術~」公式イメージソングに採用されているカラフルな楽曲だ。また、荒木飛呂彦や松本大洋などが出展するこの展覧会に、イラストも特別出展し、米津のアートワークでの才能も含めたマルチクリエイターとしての側面は広く知られるところとなったが、今回のジャケット写真(特に「ナンバーナイン盤」)のイメージも本人作とあって、この楽曲のポップさ、美しいメロディー寸分違わぬ仕上がりとなっている。

初回限定のLOSER盤(CD+ドッグタグ+ルーズパッケージ)、初回限定のナンバーナイン盤(CD+DVD+7inchサイズ ギャラリーパッケージ)、通常盤(CD)の3タイプでリリースされており、各タイプのCDには「LOSER」「ナンバーナイン」「amen」の3曲を収録しているが、初回盤は発売週より売り切れという店舗が続出した。

<中田ヤスタカとタッグを組んだ「NANIMONO」が早くも話題に>

米津はすでに次のフェイスへと動き出している。中田ヤスタカが書き下ろした『何者』(2016年10月15日(土)全国公開、主演・佐藤健)の主題歌「NANIMONO」に、作詞・ゲストボーカルで参加しているのだ。なお、米津が共作・ゲストボーカルを務めるのは今回の楽曲が初めてとなる。若い世代から絶大な支持を誇る数々の楽曲を世に送り出し、現在名実ともに国内最高峰に位置するプロデューサー・DJである中田ヤスタカとのコラボは映画スタッフが二人の高い音楽性に共鳴し、ラブコールを送ったことで実現したそう。

気になる米津の今後だが11月23日(水・祝)豊洲PITを皮切りに名古屋、大阪、仙台の4都市5会場で開催するライブツアー“米津玄師 2016 TOUR / はうる”が予定されている。ネットとリアルを巻き込みながら好調なセールスを記録している米津が今回発表した新曲のライブでのお披露目も期待できるだけに、ソールドアウト必至の公演になりそうだ。

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