社会現象を巻き起す「君の名は。」“神掛かってる”と言わしめた音楽を手掛けるRADWIMPSの魅力とは

2016.9.17 18:35

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8月26日、新海誠監督の手がける長編アニメ映画「君の名は。」が全国で公開された。同作は公開からわずか3日で興行収入約11億1800万円という数字を叩き出し、累計では早くも動員481万人、興行収入62億円を突破している(数値は平成28年9月11日現在のもの)。

新海監督は作品について繊細な風景の表現のほかに音楽にもこだわりを持ったと話している。映画音楽を担当するロックバンド・RADWIMPSは、ボーカル曲やインスト曲を含めた全26曲もの楽曲を手がけた。

映画を鑑賞した人からは「RADの音楽神掛かってる。この映画には必要の存在」「演出と言いradの曲入れるタイミングと言い泣かせに来てるとしか思えなかった 」などと、ストーリーのみならず、異例とも言える“4曲の主題歌”を始めとするRADのサウンドを絶賛する声も多く上がっている。

<“対極”の意味を持つ「RADWIMPS」>
2001年、当時高校生だった野田洋次郎(Gt/Vo)は友人・桑原彰(Gt/Cho)に誘われたことをきっかけにバンドを結成した。野田の大学受験を理由に2003年にはバンド活動を一時休止したが、翌年の2004年には活動を再開。それに伴う形で、新たなメンバーとして武田祐介(Ba/Cho)、山口智史(Dr/Cho)が加わり現在の形に至っている(※現在、山口は休養中)。

バンド名の「RADWIMPS」は、「かっこいい」「強い」という意味の「RAD」と、「弱虫」「意気地なし」という意味の「WIMPS」を組み合わせて作った造語。本人らは和訳を「かっこいい弱虫」と公言し、人間が持つ対極の2つの意味を込めているという。

デビュー当初から発揮される高度な演奏力と哲学的な歌詞は、今もなおファンの人々から絶大な人気を得ているようだ。

<野田洋次郎の先天的な能力>
ここで注目したいのが野田の多彩な才能だ。野田はRADWIMPSでフロントマンを務めるほか、国内外で活動を行うソロプロジェクト「illion」を2012年に始動し、2015年には初のエッセイ本「ラリルレ論」を執筆している。

さらに、映画「トイレのピエタ」では主演をつとめ、第39回日本アカデミー賞・新人賞、第70回毎日映画コンクール・スポニチグランプリ新人賞を受賞するなど、何足ものわらじを自在に履きこなしているのだ。

「英語も武器だ」と語る野田は、RADWIMPSのほとんどの楽曲の作詞作曲を担当。帰国子女である野田の英語詞は、実に流暢で聴き心地がよく、確かにメロディーと渾然一体となって耳に運ばれてくる印象がある。

野田のバックグラウンドや、文章・演技にまでわたる表現することに関しての才能は、RADWIMPSが生み出す音楽にとって必要不可欠なものと言えるだろう。

<“RADファン”新海監督のこだわり>
そんなRADWIMPSのファンである新海監督は、自ら熱烈なオファーをし「君の名は。」の映画音楽の製作を依頼したという。登場人物の心情を表現する「前前前世」、「スパークル」、「夢灯籠」、「なんでもないや」の劇中歌は、1年半もの期間、映画製作と同時進行で手掛けていったそうだ。

新海監督は「RADWIMPSの曲がかかる瞬間が映画のピークになるように、話も絵コンテも組み立てていきました」とコメントし、音楽に合わせて映画の内容を変更していったと語っている。

また、“RADファン”の新海監督の細かなこだわりには「ブレス(息継ぎ)」も挙げられている。野田本人もバンドの魅力の一つとして認めるブレスは、劇中音楽にも多く含まれているそうなので是非注目して聴いてもらいたい。

RADWIMPSの存在なくしては、映画「君の名は。」の完成は不可能だったかもしれない。たくさんの労力を費やして製作した作品だからこそ、劇場でシンクロされる楽曲と映像を全身で感じてみたいものだ。

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